番町喜楽会第194回例会報告

参加21人、「母の日」と「新緑」を詠む

水兎さんの「母をまるまる」がトップ

てる夫さんの「初鰹」が次席に

番町喜楽会は令和4年5月例会(通算194回)を9日夜、東京・九段下の千代田区生涯学習館で開催した。21人から投句があり、うち16人が顔を揃えた。兼題は「母の日」と「新緑」、投句は3句以上5句以内、選句は6句(欠席者は5句)とした結果、星川水兎さんの「母の日にまるまる母を洗ひたり」が8点でトップ、次席7点に堤てる夫さんの「初鰹塩田平の藁で焼く」が入った。三席は6点で須藤光迷さんの「一斉に富士に尾を振る鯉幟」と、廣田可升さんの「笹舟の疏水に早し夏来たる」が並んだ。5点はなく、4点が2句、3点は10句にのぼった。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「母の日」

母の日にまるまる母を洗ひたり     星川 水兎

母の日の祝ひ競ふや嫁三人       高井 百子

母の日の夕べも母は台所        須藤 光迷

母の日を知らざる母の位牌拭く     玉田春陽子

母の日のかたたたきけん息子の字    中村 迷哲

母の日や独り暮らしの電話鳴る     中村 迷哲

「新緑」

新緑を競ふ野の草山の木々       田中 白山

新緑や弓引き絞り気を静む       池内 的中

新緑の庭に花嫁登場す         今泉 而云

新緑や電車に乗って蕎麦食ひに     金田 青水

「雑詠」

初鰹塩田平の藁で焼く         堤 てる夫

一斉に富士に尾を振る鯉幟       須藤 光迷

笹舟の疏水に早し夏来たる       廣田 可升

陶の亀も歌ひ出すかや若葉雨      大澤 水牛

葉桜や縁切寺の黒き門         玉田春陽子

初蝶のジャングルジムを抜けゆけり   玉田春陽子

【参加者】(出席16人)池内的中、今泉而云、大澤水牛、金田青水、塩田命水、須藤光迷、高井百子、田中白山、玉田春陽子、堤てる夫、徳永木葉、中村迷哲、廣田可升、星川水兎、前島幻水、向井愉里。(投句参加5人) 嵐田双歩、斉山満智、澤井二堂、谷川水馬、山口斗詩子。   (報告・須藤光迷)

 

 

 

 

 

 

 

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