番町喜楽会第211回例会

17人参加「そぞろ寒」と「鴨」を詠む

番町喜楽会は令和5年11月例会(通算第211回)を6日午後6時半から東京・九段下の千代田区生涯学習館で開催した。兼題は「そぞろ寒」と「鴨」、雑詠を含め投句5句、選句6句(欠席者は5句)で句会を進めた結果、玉田春陽子さんの「今朝の冬顔を小さく洗いけり」が7点で首位を独走、6点と5点はなく、次点に中村迷哲さんの4点句「落日の一湾埋める浮寝鴨」が入り、三席に3点の9句が並ぶという、すさまじく票が分かれた結果となった。実力伯仲というべきか、団栗の背比べというべきか。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「そぞろ寒」

寝過ごして知らない駅やそぞろ寒   嵐田 双歩

そぞろ寒診察待ちの顔と顔      大澤 水牛

モニターに映る頚椎そぞろ寒     廣田 可升

「鴨」

落日の一湾埋める浮寝鴨       中村 迷哲

徐ろに鴨寄って来て引き返す     嵐田 双歩

鴨一家かかあ天下であるらしき    須藤 光迷

「当季雑詠」

今朝の冬顔を小さく洗いけり     玉田春陽子

秋袷鏡の中に九十九髪        高井 百子

処理水の騒ぎは知らぬ海鼠かな    徳永 木葉

雑踏に在りてアジアの秋思かな    廣田 可升

連山のくっきり見えて栗御飯     星川 水兎

【参加者】(出席13人)池内的中、大澤水牛、金田青水、須藤光迷、高井百子、田中白山、玉田春陽子、堤てる夫、中村迷哲、廣田可升、星川水兎、前島幻水、向井愉里、(投句参加4人)嵐田双歩、澤井二堂、谷川水馬、徳永木葉。

(報告 須藤光迷)

 

 

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