番町喜楽会第204回例会

18人参加で「陽炎」「桜餅」を詠む

迷哲さん高点句三連発

番町喜楽会は令和5年4月例会(通算第204回)を4月1日、東京・九段下の千代田区生涯学習館で開催した。18人から投句があり、11人が顔を揃えた。兼題は「陽炎」と「桜餅」。選句は6句(欠席者は5句)で句会を進めた結果、中村迷哲さんの「陽炎やジャンボ機ゆらり地を離る」が6点で一席を飾った。二席には嵐田双歩さんの「よくしゃべる女房元気で桜餅」と「残り香のしばらく指に桜餅」、玉田春陽子さんの「仏壇に慶事を報せ桜餅」、中村迷哲さんの「陽炎やどこでも停まる村のバス」と「菜の花や色とりどりのランドセル」、廣田可升さんの「春昼や波郷の町に踏むペダル」の5点句が続いた。また、三席には大澤水牛さんの「陀羅尼助噛みしめてをり菜種梅雨」と廣田可升さんの「喜捨受ける雲水の背の陽炎へり」の4点句が入った。以下、3点が4句、2点12句、1点が21句という結果であった。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「陽炎」

陽炎やジャンボ機ゆらり地を離る          中村 迷哲

陽炎やどこでも停まる村のバス           中村 迷哲

喜捨受ける雲水の背の陽炎へり           廣田 可升

「桜餅」

よくしゃべる女房元気で桜餅            嵐田 双歩

残り香のしばらく指に桜餅             嵐田 双歩

仏壇に慶事を報せ桜餅               玉田春陽子

戦火なき国の幸せ桜餅               須藤 光迷

品の良き金継ぎ九谷桜餅              玉田春陽子

酒気帯びし父の土産や桜餅             山口斗詩子

「当季雑詠」

菜の花や色とりどりのランドセル          中村 迷哲

春昼や波郷の町に踏むペダル            廣田 可升

陀羅尼助嚙みしめてをり菜種梅雨          大澤 水牛

掃除機に跨る少女龍天に              谷川 水馬

≪参加者≫【出席11人】今泉而云、大澤水牛、金田青水、須藤光迷、高井百子、田中白山、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、廣田可升、前島幻水。【投句参加7人】嵐田双歩、池内的中、澤井二堂、徳永木葉、中村迷哲、星川水兎、山口斗詩子。

(報告・谷川水馬)

 

This entry was posted in 句会報告. Bookmark the permalink.

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>