番町喜楽会第192回例会

 

19人参加、「春愁」と「菫」を詠む

首位は「膝ついて」の双歩さん、次席青水さん、三席水牛さん

番町喜楽会は令和4年3月の例会(通算192回)を7日、東京・九段下の千代田区生涯学習館で開催した。19人から95句の投句があり、句会には13人が顔を揃えた。兼題は「春愁」と「菫」。6句選(欠席者は5句選)の結果、嵐田双歩さんの「膝ついて肘ついて撮る菫かな」が8点でトップ、次席は6点で金田青水さんの「春愁の午後もて余しかりん糖」、三席は5点で大澤水牛さんの「野良猫の好きな日溜り菫草」だった。4点が5句、3点は4句だった。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「春愁」

春愁の午後もて余しかりん糖       金田 青水

春愁やさん付けで呼ぶ元上司       田中 白山

春うれひ所詮些細な事ばかり       堤 てる夫

髪切って春愁を断つ月替り                           前島 幻水

「菫」

膝ついて肘ついて撮る菫かな       嵐田 双歩

野良猫の好きな日溜り菫草        大澤 水牛

旧姓に戻りしとかや花菫         今泉 而云

菫咲く嬉しきことの幾許か        向井 愉里

「雑詠」

うららかや嫁に蒸籠を贈る妻       須藤 光迷

自分史の最終章の朧かな         嵐田 双歩

乱暴につつくな鵯よ門の梅        大澤 水牛

残雪の津軽鉄道するめの香        塩田 命水

【参加者】(出席13人)嵐田双歩、今泉而云、大澤水牛、金田青水、須藤光迷、高井百子、玉田春陽子、堤てる夫、徳永木葉、廣田可升、星川水兎、前島幻水、向井愉里。(投句参加6人) 池内的中、斉山満智、塩田命水、田中白山、谷川水馬、中村迷哲。

(報告・須藤光迷)

 

 

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