番町喜楽会第180回

コロナ緊急事態宣言の再発出でまたまたメール句会に

参加22人で「東風」と「猫の恋」を詠む

番町喜楽会は、令和3年2月例会(通算180回)を2月6日(土)に「東風」と「猫の恋」を兼題とした句会を開催した。新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が出されている影響もあり、メールでの句会となったが投句者は22名で、投句総数は106句となった。投句5句、選句6句で句会を行った結果、大澤水牛さんの「水洟や幼馴染の店たたむ」と塩田命水さんの「相槌の途切れぬ電話春障子」が7点でトップに輝いた。次席は玉田春陽子さんの6点句「胸の傷なめて終わりぬ猫の恋」で、三席には谷川水馬さんの「6ミリのバリカン坊主東風強し」と玉田春陽子さんの「駅毎に寒風入れて終電車」の5点句が続いた。以下、4点句が4句、3点句が9句、2点句が16句、1点句が27句という結果であった。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「東風」

6ミリのバリカン坊主東風強し           谷川 水馬

梅東風や絵馬に「けい算がんばる」と        嵐田 双歩

梅東風や子はぐつすりと乳母車           谷川 水馬

一斗缶に火を焚く漁港東風強し              徳永 木葉

島東風やタイヤ並べた船着場            嵐田 双歩

皆中を外す矢羽根に東風強し            池内 的中

強東風や一息ついて杖の人             星川 水兎

「猫の恋」

胸の傷なめて終りぬ猫の恋             玉田春陽子

窓猫の丸き背中や恋終わる             谷川 水馬

「雑詠」

水洟や幼馴染の店たたむ              大澤 水牛

相槌の途切れぬ電話春障子             塩田 命水

駅毎に寒風入れて終電車              玉田春陽子

投了と妻に伝えて寒に逝く             今泉 而云

初孫は女の子とや福寿草              谷川 水馬

五両ほど畳に零れ実千両              玉田春陽子

友逝けり斑鳩の里凍て返る             堤 てる夫

守り人の消えし灯台野水仙             中村 迷哲

奥久慈に氷花(しが)流るるや春隣         中村 迷哲

【メールによる参加者22人】嵐田双歩、池内的中、今泉而云、大澤水牛、大下明古、金田青水、斉山満智、澤井二堂、塩田命水、須藤光迷、高井百子、田中白山、谷川水馬、玉田春陽子、徳永木葉、堤てる夫、中村迷哲、野田冷峰、廣田可升、前島幻水、星川水兎、山口斗詩子。   (報告・谷川水馬)

 

 

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