番町喜楽会第105回例会

番町喜楽会は6月7日(土)午後1時から、千代田区二番町の番町ハイム会議室で、平成26年第6回例会(通算105回)を開催した。

兼題は「梅雨(つゆ・ばいう)」と「冷奴(ひややっこ)」。暦の入梅は11日であり、関東地方の梅雨入りは暦より遅れるのが普通なので、この兼題は少し早すぎ、もしかしたらカンカン照りで大汗掻きの中かも知れない、そうなれば「冷奴」の兼題が生きて来るだろうというのが出題者の目論見。そうしたらまさに「梅雨」がどんぴしゃり。今年は例年より5、6日早く5日に梅雨入りとなってしまい、それもとんだ荒梅雨でこの日も朝から強い雨が降りっぱなし。気温も20度くらいしかなく、薄ら寒い。

そんな悪天候も影響したか出席者は8人に止まった。投句参加は6人。出席者が少なかったので選句数を7句として句会を進めた。最高点は6点で堤てる夫さんの「満満の田水に飛沫はしり梅雨」という、新しい故郷塩田平風景を詠んだ句が選ばれた、次席5点は「ともかくも喜寿となりけり冷奴 水牛」の1句。三席4点は「キャンパスのオープンカフェ夏燕 而雲」「エアコンが臭ふと騒ぐ梅雨の入 水牛」の2句だった。次いで三点句は7句、以下二点9句、一点が23句もあった。兼題別の高点句(三点以上)は次の通り。

「梅雨」

満満の田水に飛沫はしり梅雨     堤 てる夫

エアコンが臭ふと騒ぐ梅雨の入    大澤 水牛

梅雨晴れて園児くるりと逆上がり   今泉 而雲

肥後守錆びて候走り梅雨       玉田春陽子

つり革の二の腕眩し梅雨晴れ間    高瀬 大虫

「冷奴」

ともかくも喜寿となりけり冷奴    大澤 水牛

冷奴ゆうべと同じ話聞く       玉田春陽子

いまふたりいずれ一人や冷奴     玉田春陽子

冷奴喰ふ身も揺れてガード下     谷川 水馬

「雑詠」

キャンパスのオープンカフェ夏燕   今泉 而雲

片手あぐ小さき仏や青葉光      須藤 光迷

参加者(出席)井上啓一、今泉而雲、大澤水牛、須藤光迷、高瀬大虫、田中白山、谷川水馬、玉田春陽子。(投句参加)高井百子、堤てる夫、徳永正裕、野田冷峰、星川佳子。    (まとめ・大澤水牛)

 

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