第99回番町喜楽会

平成25年の掉尾を飾る番町喜楽会12月例会(通算第九十九回)は7日(土)午後1時から番町ハイム1階会議室で開かれ、14人が出席、3人が投句参加した。

兼題は「山眠る」と「蜜柑」。投句5句、選句6句で句会を行った。最高は6点で、手術を受けて退院したばかりの堤てる夫さんの病中吟「みかん一つ病院膳の彩りに」が選ばれた。次席5点句は井上啓一さんの「浅間山薄目をあけて眠りをり」、三席4点は「中腹に鳥居の赤や山眠る」と「どう言おう蜜柑の筋を取りながら」の水牛句2句が入った。以下、3点が8句、2点13句、1点28句と続いた。

折柄この日は二階の双牛舎事務所で「双牛舎所蔵陶磁器頒布会」が開かれており、句会後、そちらに移って一同交々品定め、双牛舎ホームページ拡充資金援助の手を差し伸べた。その後、市ヶ谷駅そばの「鮨乃家」で忘年懇親会を行った。

句会で3点以上獲得した句は以下の通り。

『山眠る』

浅間山薄目をあけて眠りをり     井上 啓一

中腹に鳥居の赤や山眠る       大澤 水牛

眠る山ときをり響く銃の音      井上 啓一

オリオンの三つ星ひかり山眠る    星川 佳子

平日は住職不在山眠る        今泉 而雲

裾広げ裾を重ねて山眠る       玉田春陽子

『蜜柑』

みかん一つ病院膳の彩りに      堤 てる夫

どう言おう蜜柑の筋を取りながら   大澤 水牛

空部屋に正月用の蜜柑つむ      星川 佳子

日の色のどっさり届くみかんかな   大下 綾子

『雑詠』

冬ざれや昭和の残る線路沿ひ     玉田春陽子

徘徊や聖樹をひとつ持ち帰る     須藤 光迷

 

(第99回例会参加者)【出席】井上啓一、今泉而雲、大澤水牛、須藤光迷、高井百子、高瀬大虫、田中白山、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永正裕、星川佳子、前島厳水、三好六甫。【投句参加】大下綾子、野田冷峰、山口斗詩子。

(記録 大澤水牛)

 

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