番町喜楽会第212回例会

最高6点に水馬句と幻水句

16人が「北風」「薬喰」詠む

番町喜楽会は令和5年12月例会(通算第212回)を12月2日(土)、東京・九段下の千代田区生涯学習館で開催した。16人から投句があり、12人が顔を揃えた。兼題は「北風」と「薬喰」。選句は6句(欠席者5句)で句会を進めた結果、谷川水馬さんの「北風をゆつくり押して太極拳」と前島幻水さんの「菜食の妻には告げぬ薬喰」が6点で一席を飾った。二席には谷川水馬さんの「見はるかす六国峠石蕗の花」と徳永木葉さんの「伊那谷や豆腐すだれに北の風」の5点句が続いた。三席には大澤水牛さんの「北風の膝もと抜ける屋台かな」、金田青水さんの「寛解や姪のおごりの薬喰」と田中白山さんの「只今の声より先に北の風」の4点3句が入った。以下、3点7句、2点11句、1点10句という結果だった。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「北風」

北風をゆつくり押して太極拳             谷川 水馬

伊那谷や豆腐すだれに北の風             徳永 木葉

北風の膝もと抜ける屋台かな             大澤 水牛

只今の声より先に北の風               田中 白山

北風に向かひ塾行く六年生              徳永 木葉

「薬喰」

菜食の妻には告げぬ薬喰               前島 幻水

寛解や姪のおごりの薬喰               金田 青水

富士すでに影絵となりぬ薬喰             須藤 光迷

薬喰ちらとかすめる診断日              向井 愉里

当季雑詠

見はるかす六国峠石蕗の花              谷川 水馬

口も手も休み知らずの牡蠣割女            須藤 光迷

柿落葉はさみ歳時記とじにけり            須藤 光迷

保父のひく荷車の子ら冬日和             高井 百子

たはむれにフラフープして十二月           玉田春陽子

《参加者》【出席12人】嵐田双歩、大澤水牛、金田青水、須藤光迷、高井百子、田中白山、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、中村迷哲、廣田可升、前島幻水。【投句参加4人】澤井二堂、徳永木葉、向井愉里、山口斗詩子。   (報告 谷川水馬)

 

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