上田松茸吟行を挙行

 

13人で“信州の鎌倉”塩田平を散策、松茸と地酒を堪能

別所温泉に寿命を延ばす

日経俳句会、番町喜楽会の有志13人が、9月26,27の両日、上田市の別所温泉に一泊、“信州の鎌倉”と呼ばれる塩田平の北条氏ゆかりの古寺を経巡り、第二次大戦戦没画学生の遺作を集めた「無言館」と、その傍に出来た「檻の俳句館」と「俳句弾圧不忘の碑」を訪ねた。圧巻は地元住人の堤てる夫・百子夫妻がセットしてくれた別所温泉の料理屋「松籟亭」での松茸づくしの宴会。この料亭の持山で採れた松茸をふんだんに使ったフルコースと地酒に一同感激した。

翌27日は別所線電車に揺られ、上田市内遊覧をする人たちや、北国街道海野宿散策、さらに足を伸ばして伝説の名力士雷電の生まれ故郷を訪ねるグループ、小諸まで足を伸ばした人と三々五々、それぞれ実り豊かな秋の吟行を満喫した。後日、堤幹事が取りまとめてくれた参加者一同の作品から代表句を掲げる。

 

稲の香も乗せて発進別所線         嵐田 双歩

松茸膳据えて一夜の長者かな        大澤 水牛

茅葺の御堂の薬師秋気満つ         大下 綾子

葵の湯下駄の音聞く女郎花         岡田 鷹洋

雷電の土俵に学べ大相撲          澤井 二堂

茹で栗の振る舞いうれし独鈷山       須藤 光迷

毬栗や出口の見えぬ無言館         高井 百子

身に入むや時の止まりし無言館       玉田春陽子

海野宿信濃くるみを捥ぐ媼         堤 てる夫

宿場町むかし鍛冶屋のとろろ蕎麦      徳永 木葉

秋蝶のふわりひらりと寺めぐり       中村  哲

無言館兜太碑上る蟷螂一匹         野田 冷峰

カランより硫黄香りし秋の夜        星川 水兎

(まとめ 大澤水牛)

 

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