番町喜楽会第171回例会

今回もメール句会で「春雨」と「草餅」を詠む

而云11点句で断然のトップ

番町喜楽会はコロナウイルス対策のため、三月例会に引き続きメール句会として令和2年4月例会(通算171回)を開催した。「春雨」と「草餅」を兼題として3月28日(土)に投句締切り、4月4日(土)選句締切りとして開催した。投句者は20名で、投句数は100句。選句6句の結果、今泉而云さんの「プラネタリウム出でて地球は春の雨」が断然トップの11点を獲得。次点は斉山満智さんの「春風の掃き清めたる空の青」が5点句で続いた。以下、4点が6句、3点句11句、2点10句、1点27句あった。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「春雨」

プラネタリウム出でて地球は春の雨         今泉 而云

春雨を眺めてをりぬテレワーク           嵐田 双歩

米農家継ぎに帰る子春の雨             谷川 水馬

人気なきおとぎの国に春の雨            徳永 木葉

春雨や路地に蛇の目の神楽坂            玉田春陽子

春雨やまだ底冷えの一人鍋             山口斗詩子

「草餅」

朝市の人気は婆の蓬餅               嵐田 双歩

草餅を蒸す花柄の三角巾              高井 百子

担ぎ屋の老婆の膝に草の餅             中村 迷哲

古里の野辺の香りや蓬餅                       前島 幻水

遙か昔母との思い出

よもぎ摘み母と丸めた草だんご           山口斗詩子

「当季雑詠」

春風の掃き清めたる空の青             斉山 満智

身の程の桜を選ぶ花見かな             塩田 命水

出会より別れの多き老の春             田中 白山

こちら向く女の素描花曇              大下 綾子

ウィルスの寄せ来る気配春の闇           斉山 満智

風光る尻にリュックを弾ませて           須藤 光迷

たんぽぽや五人つながる汽車ポッポ         玉田春陽子

山笑ふ妻はそろばん少数派             玉田春陽子

《参加者》嵐田双歩、今泉而云、大澤水牛、大下綾子、金田青水、斉山満智、澤井二堂、塩田命水、須藤光迷、高井百子、田中白山、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永木葉、中村迷哲、廣田可升、星川水兎、前島幻水、山口斗詩子。

(報告・谷川水馬)

 

 

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