10人が出席「芭蕉」「弁当」を詠む
「天」11点句は迷哲「秋出水」、「地」8点句に可升「秋霖」
酔吟会は令和8年9月例会(通算第182回)を12日午後1時から江東区の芭蕉記念館で開催した。兼題は「芭蕉」、大澤水牛さん出題の席題は「弁当」。雑詠を含め投句5句、選句6句(うち特選1句)の結果、首位の11点句に中村迷哲氏の「車捨て命を拾ふ秋出水」が選ばれた。また、次席8点には廣田可升氏の「秋霖や地球しづかに壊れをり」、三席4点は岩田千虎氏「芭蕉打つ雨はポルカのリズムにて」と杉山三薬氏の「秋出水よく来てくれた手弁当」が並んだ。8月13日に、千葉を中心に線状降水帯による記録的豪雨が発生し、車中で亡くなられる方がいたり、また翌日には路上に多くの車が放置されているという異常な光景を目の当たりにした。そんな影響もあってか、この日の句会では「秋出水」「秋霖」をはじめ雨にまつわる句が多く出され、そういう句に得点が集中する傾向があった。
この日の東京は、曇天ながらもようやく雨が上がりまずまずの天候。閉会後、のらくろロードの中華料理店精華園で希望者6人による懇親会を行った。〆のフカヒレ炒飯はいつもながら絶品だった。兼題別の高点句(三点以上)は次の通り。
<芭蕉>
芭蕉打つ雨はポルカのリズムにて 岩田 千虎
外階段たたく芭蕉や歯科医院 須藤 光迷
破芭蕉血圧血糖尿酸値 杉山 三薬
無住寺や人恋しげに破れ芭蕉 徳永 木葉
機織りの島のお婆ら芭蕉裂く 中村 迷哲
<弁当>
秋出水よく来てくれた手弁当 杉山 三薬
秋の夜コンビニ弁当買ふ子供 中村 迷哲
<雑詠>
車捨て命を拾ふ秋出水 中村 迷哲
秋霖や地球しづかに壊れをり 廣田 可升
雲上に月と富士をり最終便 須藤 光迷
<句会参加者10人>岩田千虎、大澤水牛、岡田鷹洋、金田青水、杉山三薬、須藤光迷、玉田春陽子、徳永木葉、中村迷哲、廣田可升。
(報告 廣田可升)




