水牛、満智、迷哲、4点句でトップを分ける
番町喜楽会は令和6年4月例会(第215回)を4月6日、東京・九段下の千代田区生涯学習館で開催した。17名の皆さんから投句があったが、句会出席者は7人と少なかった。今回の兼題は「蜃気楼」と「若鮎」。選句7句(欠席者は5句)で句会を進めた結果、最高点は4点で大澤水牛さんの「春場所を陸奥の若駒疾駆せり」、斉山満智さんの「会いたいと言うだけの人春の塵」と中村迷哲さんの「若鮎の跳ねて幾度目堰を越す」が鼎立。以下、3点句が6句、2点17句、1点30句という結果であった。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。
「蜃気楼」
それぞれに見る蜃気楼老い深し 斉山 満智
「若鮎」
若鮎の跳ねて幾度目堰を越す 中村 迷哲
若鮎やきらりきらりと友を追ふ 谷川 水馬
「雑詠」
春場所を陸奥の若駒疾駆せり 大澤 水牛
会いたいと言うだけの人春の塵 斉山 満智
菜の花の咲いて菜園一休み 大澤 水牛
あたたかし孫に貰いしお小遣い 須藤 光迷
ポップコーン撒いて友とす春の鳥 高井 百子
ようそろと介護の決意暮の春 高井 百子
≪参加者≫【出席7人】大澤水牛、金田青水、谷川水馬、玉田春陽子、中村迷哲、廣田可升、前島幻水。【投句参加10人】嵐田双歩、斉山満智、澤井二堂、須藤光迷、高井百子、田中白山、堤てる夫、徳永木葉、星川水兎、向井愉里。
(報告・谷川水馬)