酔吟会第153回例会

緊急事態下メール句会が続く

「爽やか」「花野」に115句

最高6点に青水句と春陽子句

コロナ緊急事態宣言の中、酔吟会の9月例会(通算153回)は11日に今年4回目のメール句会を開催した。これ即ち今年に入ってから対面での句会が一回も行われていない寂しさ。しかし会員の作句意欲は旺盛で、兼題の「爽やか」「花野」に23会員から115句の投句。6句選の結果、最高は6点句で、金田青水さんの「爽やかに医師寛解と告げにけり」と、玉田春陽子さんの「風神も寝返りを打つ花野かな」の2句。次席は5点句で、嵐田双歩句の「知っている花の名少し大花野」、今泉而云句の「爽やかに手を振り合へる別れかな」、堤てる夫句の「別所線に案山子百体新風景」、徳永木葉句の「林檎むく正座の母のなつかしき」と4句並んだ。続く4点句は3句、3点句11句、2点15句、1点31句。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「爽やか」

爽やかに医師寛解と告げにけり         金田 青水

爽やかに手を振り合へる別れかな        今泉 而云

角乗りの声爽やかに木場の朝          廣田 可升

徒長枝を切って爽やかレモンの樹        大澤 水牛

爽やかや赤子に笑みをくれる人         廣田 可升

「花野」

風神も寝返りを打つ花野かな          玉田春陽子

知っている花の名少し大花野          嵐田 双歩

花野かな量子になると逝きし人         高井 百子

大花野ゆび指す先にオホーツク         徳永 木葉

それも良し花野に宿る山頭火          藤野十三妹

「雑詠」

別所線に案山子百体新風景           堤 てる夫

林檎むく正座の母のなつかしき         徳永 木葉

妻も子もほっこりにっこり栗ご飯        須藤 光迷

秋の暮駆け戻りたきふるさとへ         向井 ゆり

アフガンの流るる星に井戸の夢         工藤 静舟

鶏鳴のわたる校庭秋桜             須藤 光迷

木槿咲くアパートの名は寿荘          久保田 操

石飛んで川渡りけり秋日傘           玉田春陽子

水澄むや一の鳥居を湖に据え          玉田春陽子

秋雨や袋小路の老いの先            藤野十三妹

≪参加者23人≫ 嵐田双歩、今泉而云、大澤水牛、大沢反平、大平睦子、岡田鷹洋

金田青水、工藤静舟、久保田操、久保道子、澤井二堂、杉山三薬、須藤光迷、高井百子

谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永木葉、野田冷峰、廣田可升、藤野十三妹、星川水兎、向井ゆり。  (報告 高井百子)

 

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