番町喜楽会187回

「釣瓶落し」と「松茸」を詠む

水牛さんが「瓜棚」8点でトップ

迷哲さん「海の果て」で次席6点に

番町喜楽会の令和3年9月の例会(通算第187回)は6日、東京・九段下の千代田区生涯学習館で対面で開催した。21人から投句があったものの、コロナウイルスの緊急事態宣言が発令されていることもあり、欠席者が12人に上った。兼題は「釣瓶落し」と「松茸」、投句は3句以上5句以内、選句は6句(欠席者は5句)とした結果、大澤水牛さんの「瓜棚のすがれて釣瓶落しかな」が8点でトップ、次席6点に中村迷哲さんの「故郷は釣瓶落しの海の果て」が入り、三席は4点で今泉而云さんの「薄紅を武骨に齧る新生姜」、谷川水馬さんの「鞍はずす駱駝に釣瓶落しかな」、中村迷哲さんの「信濃では焼松茸に赤ワイン」、廣田可升さんの「ため息で閉じる短編衣被」、前島幻水さんの「晩酌の父の笑顔や土瓶蒸し」の5句が並んだ。3点は6句だった。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「釣瓶落し」

瓜棚のすがれて釣瓶落しかな       大澤 水牛

故郷は釣瓶落しの海の果て        中村 迷哲

鞍はずす駱駝に釣瓶落しかな       谷川 水馬

一乗谷そめあげ釣瓶落としかな      須藤 光迷

「松茸」

信濃では焼松茸に赤ワイン        中村 迷哲

晩酌の父の笑顔や土瓶蒸し        前島 幻水

腰に縄松茸山の急斜面          嵐田 双歩

松茸膳樹脂板越しの笑顔かな       大澤 水牛

松茸の時価の二文字濃く太く       玉田春陽子

「雑詠」

薄紅を武骨に齧る新生姜         今泉 而云

ため息で閉じる短編衣被         廣田 可升

両の手を広げて測る秋の雲        塩田 命水

町を裂く稲妻見たり羽田便        須藤 光迷

【出席者】(9人)今泉而云、大澤水牛、須藤光迷、高井百子、田中白山、玉田春陽子、堤てる夫、中村迷哲、廣田可升。【投句参加者】(12人) 嵐田双歩、池内的中、金田青水、斉山満智、澤井二堂、塩田命水、谷川水馬、徳永木葉、野田冷峰、星川水兎、前島幻水、山口斗詩子。  (報告・須藤光迷)

 

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