番町喜楽会第182回

「春眠」と「雀の子」を詠む

高井百子さんぶっちぎりの10点

番町喜楽会は令和3年4月例会(通算182回)を4月3日(土)に九段下の千代田区立生涯学習館で開催した。兼題は「春眠」と「雀の子」。新型コロナウイルスがなかなか収束しない影響もあり、出席者数の少ない句会となったが投句者は21名で投句総数は105句であった。選句6句で句会を進めた結果、高井百子さんの「復旧の一番電車さくら咲く」が群を抜いた10点を獲得しトップに輝いた。次席は谷川水馬さんの6点句「子雀を抱いてきた子も早や四十路」で、三席には田中白山さんの「ライオンの檻を自由に雀の子」と玉田春陽子さんの「子のまねる二礼二拍手山笑ふ」の5点句が続いた。以下、4点句が3句、3点4句、2点20句、1点19句となった。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「春眠」

深海の海月となりて春眠す             徳永 木葉

春眠のパソコン画面謎の文字            谷川 水馬

一行を行きつ戻りつ春眠し             池内 的中

「雀の子」

子雀を抱いてきた子も早や四十路          谷川 水馬

ライオンの檻を自由に雀の子            田中 白山

群れ遊ぶときは短し雀の子             高井 百子

「雑詠」

復旧の一番電車さくら咲く             高井 百子

子のまねる二礼二拍手山笑ふ            玉田春陽子

亡き人と似た人に会う春霞             斉山 満智

街角にモンロー見たり春の風            中村 迷哲

桜さくら今日もどこかで人が死ぬ          嵐田 双歩

【参加者】(出席11人)嵐田双歩、今泉而云、金田青水、須藤光迷、高井百子、田中白山、玉田春陽子、徳永木葉、堤てる夫、廣田可升、前島幻水。(投句参加10人)池内的中、大澤水牛、斉山満智、澤井二堂、塩田命水、谷川水馬、中村迷哲、野田冷峰、星川水兎、山口斗詩子。  (報告・谷川水馬)

 

 

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