対面句会成らずメール句会に
「水温む」「紫雲英」に98句
最高は水馬句「春菜摘」の8点
酔吟会は3月13日に予定した例会(通算150回)をコロナ禍緊急事態宣言の延長で会議室が使えず、メール句会に切り替えて実施した。兼題は「水温む」「紫雲英」で、参加者は20人、投句5句、選句6句の結果、最高は谷川水馬さんの「節節のよく鳴ることよ春菜摘」の8点句。次席は玉田春陽子さんの「水温むたった五分の渡し舟」の6点句だった。三席は4点で、「春の水堰にくるくる回るもの 大沢反平」、「紫雲英咲く彦根は城と湖の町 須藤光迷」、「紫雲英田や道草をする雲ひとつ 春陽子」、「げんげんや花輪編む子の横座り 徳永木葉」、「鳩時計五分遅れて鳴くうらら 廣田可升」の5句が並んだ。酔吟会は新年1月例会を恒例七福神吟行に振り替え、3月例会をコロナ禍対応のメール句会に切り替えた結果、メンバーが対面して席に着く機会は、5月例会に持ち越された。薫風例会の開催に期待しよう。3月例会の兼題別高点句(3点以上)は次の通り。
「水温む」
水温むたった五分の渡し舟 玉田春陽子
白鷺の抜き脚差し脚水温む 杉山 三薬
ランドセルなでる六歳水温む 徳永 木葉
水温む魚影を探す聖橋 向井 ゆり
「紫雲英」
紫雲英咲く彦根は城と湖の町 須藤 光迷
紫雲英田や道草をする雲ひとつ 玉田春陽子
げんげんや花輪編む子の横座り 徳永 木葉
「当季雑詠」
節々のよく鳴ることよ春菜摘 谷川 水馬
春の水堰にくるくる回るもの 大沢 反平
鳩時計五分遅れて鳴くうらら 廣田 可升
春うらら肉饅買ひに中華街 大澤 水牛
銃で殴る仏の国の昏い春 堤 てる夫
参加者20名=嵐田双歩、今泉而云、大澤水牛、大澤反平、大平睦子、岡田鷹洋、金田清水、工藤静舟、久保田操、久保道子、澤井二堂、杉山三薬、須藤光迷、高井百子、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永木葉、廣田可升、向井ゆり。
(まとめ 高井百子)