番町喜楽会第217回例会

青水句「夏の雲」が最高5点、二席に白山句と水兎句

「夏の川」と「十薬」を詠む

番町喜楽会は令和6年6月例会(第217回)を6月1日(土)、東京・九段下の千代田区生涯学習館で開催した。18人から投句があり、9人が顔を揃えた。兼題は「夏の川」と「十薬」。選句6句(欠席者は5句)で句会を進めた結果、金田青水さんの「何しとる死ぬの待っとる夏の雲」が5点でトップ、二席には田中白山さんの「十薬や初転勤の一軒家」と星川水兎さんの「十薬や漬物石の捨て置かれ」が4点で続いた。以下、3点10句、2点17句、1点22句という結果だった。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「夏の川」

夕まずめ網うつ老父夏の川              池内 的中

夏川や女人高野へ太鼓橋               谷川 水馬

少女らの素足のびやか夏の川             山口斗詩子

「十薬」

十薬や初転勤の一軒家                田中 白山

十薬や漬物石の捨て置かれ              星川 水兎

十薬や母校はとうに廃校に              向井 愉里

当季雑詠

何しとる死ぬの待っとる夏の雲            金田 青水

ひつじぐさ咲くやシャブリのコルク抜く        大澤 水牛

明易の夫婦は寡黙散歩道               高井 百子

浜風の旨味ぞ鯵の一夜干し              玉田春陽子

カーテンの光濾過して薄暑かな            玉田春陽子

時の日や光年といふ時間軸              徳永 木葉

こだわりの固形石鹼夏衣               星川 水兎

《参加者》【出席者9人】池内的中、大澤水牛、金田青水、田中白山、谷川水馬、玉田春陽子、廣田可升、前島幻水、向井愉里。【投句参加9人】嵐田双歩、斉山満智、須藤光迷、高井百子、堤てる夫、徳永木葉、中村迷哲、星川水兎、山口斗詩子。

(報告 谷川水馬)

 

 

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