Ⅰ8人参加「夏の果」「西瓜」を詠む
番町喜楽会は令和5年8月例会(通算第208回)を5日、東京・九段下の千代田区生涯学習館で開催した。18人から投句、出席は11人。兼題は「夏の果」と「西瓜」。選句6句(欠席者は5句)で句会を進めた結果、金田青水さんの「球場へ深々と礼夏の果」が5点で一席を飾った。二席には次の6句が続いた。
何とせう大玉西瓜届きけり 大澤 水牛
鈴生りの鬼灯のゆれ風の道 須藤 光迷
風呂敷の真結び固き大西瓜 谷川 水馬
夏の果蛇口の栓の故障札 玉田春陽子
夏の果家裁に入るベビーカー 玉田春陽子
夏終わる河原に子らの炊事あと 徳永 木葉
また、三席には須藤光迷さんの「原発に未練の紙面原爆忌」、高井百子さんの「炎帝や梅は種まで干されけり」、向井愉里さんの「君たちはどう生きるかと夏の果」、廣田可升さんの「下駄鳴らし毘沙門天へ初浴衣」の3点句が入った。以下、2点が16句、1点23句だった。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。
「夏の果」
球場へ深々と礼夏の果 金田 青水
夏の果蛇口の栓の故障札 玉田春陽子
夏の果家裁に入るベビーカー 玉田春陽子
夏終わる河原に子らの炊事あと 徳永 木葉
君たちはどう生きるかと夏の果 向井 愉里
「西瓜」
何とせう大玉西瓜届きけり 大澤 水牛
風呂敷の真結び固き大西瓜 谷川 水馬
「雑詠」
鈴生りの鬼灯のゆれ風の道 須藤 光迷
原発に未練の紙面原爆忌 須藤 光迷
炎帝や梅は種まで干されけり 高井 百子
下駄鳴らし毘沙門天へ初浴衣 廣田 可升
≪参加者≫【出席11人】大澤水牛、金田青水、須藤光迷、高井百子、田中白山、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、中村迷哲、廣田可升、向井愉里。【投句参加7人】嵐田双歩、池内的中、澤井二堂、徳永木葉、星川水兎、前島幻水、山口斗詩子。
(報告・谷川水馬)