23年英尾忌墓参八王子吟行

夕焼け小焼けの里を巡りアイリッシュパブへ

2月28日、日経俳句会と番町喜楽会の有志7人で春の恒例行事「村田英尾先生墓参吟行」を催行した。午前11時半にJR高尾駅に集合、八王子霊園に眠る英尾先生の墓参後、バスに揺られて八王子市恩方の「夕焼小焼ふれあいの里」に行った。ここは甲州街道の裏街道に当たり、「これが東京都?」と言うような山間で、童謡「夕焼け小焼けで日が暮れて、山のお寺の鐘が鳴る」の作詞家中村雨紅の生まれ育った場所だ。雨紅の生まれた神社や小学校、関所跡などを吟行、高尾山口のアイリッシュ・パブ「ケルティック・ムーン」で懇親会を開いた。

吟行俳句会は杉山三薬幹事の出した席題「唱歌・童謡・わらべうた」と、当日嘱目の投句3句をその日に集め、選句表を参加者にメール送信、「5句選句、句評を付けてまとめ役の水牛宛送信する」方式で行った。参加者の作品は以下の通り。

校舎より春の小川の童歌        嵐田 双歩

水温む宮尾神社の手水鉢

春眠し通学バスの童たち

英尾碑に合格祈る春陽射し       池村実千代

春うらら短調で弾くわらべ歌

レンギョウや古き学舎夢ありて

眠む眠むの児を抱きつつ春の風     今泉 而云

青空へ樹々の競へる春の山

股ぐらの下やちらほら春の草

早春の夕焼け小焼け急ぎ足       大澤 水牛

野蒜萌ゆ武田の姫の隠れ里

のどけしや高尾のパブの黒ビール

墓参行峰見上げれば杉の花       杉山 三薬

童謡の里ゆくバスを待つうらら

春の宴モーリンオハラを前菜に

お墓前一年ぶりのすみれかな      田中 白山

けやきの芽青空によく似合ひけり

ものの芽や席ゆずる子等地元の子

師の墓参〆はギネスや春の宵      玉田春陽子

旧仮名の童謡歌碑や春高尾

うららかや裏街道の番所跡

(まとめ 大澤水牛)

 

This entry was posted in 句会報告, 未分類. Bookmark the permalink.

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>