酔吟会第160回例会

令和5年新春初句会を江東区森下文化センターで

兼題「初詣」「福寿草」、最高6点は春陽子と可升

酔吟会は1月14日(土)、令和5年の初句会を江東区森下の「森下文化センター」で行った。1週間前に「新春七福神吟行」があったばかりのせいか、出席者は12人と少なかったが、持ち寄った作品を短冊に書くことから始まる伝統的俳句会は和気あいあいとにぎやかに運んだ。終了後は森下の名物焼鳥屋「鳥長」で新年会が繰り広げられ9名が参加。今年の酔吟会が盛会になるようにと杯を挙げた。

例会の兼題は「初詣」と「福寿草」、投句は雑詠を含め5句の計60句。選句6句で進めた結果、最高点は6点で玉田春陽子さんの「シャッターを肩で押し上げ初仕事」と廣田可升さんの「福寿草戦争知らず老いにけり」が並んだ。次点は4点句が4人。昨年度日経俳句会「英尾賞」に輝いた春陽子さんが実力を発揮し「行く先は極楽と決め日向ぼこ」で4点句も獲得。また可升さんも「福寿草置けば日のさす出窓かな」で食い込んだ。他の4点句は谷川水馬さんの「松過ぎのたこ焼き奉行立通し」と須藤光迷さんの「海に入り水母となるや雪女」であった。以下3点句4句、2点句8句。1点句16句であった兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「初詣」

かしわ手に切れ味のあり初詣        今泉 而云

O脚も生きた証ぞ初詣           岡田 鷹洋

「福寿草」

福寿草戦争知らず老いにけり        廣田 可升

福寿草置けば日のさす出窓かな       廣田 可升

父母の干支九巡り目福寿草           谷川 水馬

淡雪を丸く溶かして福寿草         徳永 木葉

「当期雑詠」

シャッターを肩で押し上げ初仕事      玉田春陽子

海に入り水母となるや雪女         須藤 光迷

松過ぎのたこ焼き奉行立通し        谷川 水馬

行く先は極楽と決め日向ぼこ        玉田春陽子

【参加者12人】嵐田双歩、今泉而云、大澤水牛、岡田鷹洋、金田青水、須藤光迷、高井百子、谷川水馬、玉田春陽子、徳永木葉、廣田可升、向井愉里。

(まとめ 高井百子)

 

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