番町喜楽会第190回例会

兼題は「年惜しむ」と「熱燗」

命水さんの「年惜しむ」句がぶっちぎりの10点トップ

番町喜楽会は、12月4日(土)に「年惜しむ」と「熱燗」を兼題として令和3年12月例会(通算190回)を開催した。投句者は19名で、投句総数は95句であった。選句は出席者6句、欠席者の事前選句を5句として句会を進めた結果、塩田命水さんの「手に馴染み太りし手帳年惜しむ」が10点でトップに輝いた。次席は中村迷哲さんの6点句「肉厚の屋台のコップ燗熱し」で、三席は玉田春陽子さんの5点句「石ひとつ祀る祠や石蕗の花」と中村迷哲さんの「熱燗をヤカンで回す漁師町」であった。以下、4点句が3句、3点句が5句、2点句が14句、1点句が24句という結果であった。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「年惜しむ」

手に馴染み太りし手帳年惜しむ         塩田 命水

帰らざる人あり日あり年惜しむ         斉山 満智

慣れた事変わりゆく事年惜しむ         星川 水兎

「熱燗」

肉厚の屋台のコップ燗熱し           中村 迷哲

熱燗をヤカンで回す漁師町           中村 迷哲

熱燗にやがて飛び交ふ国訛り          谷川 水馬

熱燗や昭和を生きた顔三つ           玉田春陽子

「雑詠」

石ひとつ祀る祠や石蕗の花           玉田春陽子

三越の獅子の冷たき師走かな          嵐田 双歩

上役は平成生まれ葱鮪鍋            谷川 水馬

木枯らしが振付師なり銀杏舞う         須藤 光迷

あと何冊読める本棚煤ごもり          廣田 可升

【出席者15人】嵐田双歩、今泉而云、大澤水牛、金田青水、塩田命水、須藤光迷、高井百子、田中白山、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永木葉、中村迷哲、廣田可升、前島幻水【欠席投句4名】池内的中、斉山満智、野田冷峰、星川水兎。(報告・谷川水馬)

 

 

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