酔吟会第154回例会

コロナ禍下火で今年初の対面句会

14人出席、投句参加7人で「虎落笛」「冬の蝶」を詠む

新型コロナ感染が下火になって酔吟会は11月13日(土)、今年初の対面句会に漕ぎ着けた。11月例会(通算154回)に出席したのは、大澤水牛、今泉而云両顧問以下14人、歩行困難の野田冷峰さんが自走式歩行車を操って姿を現した。投句参加は7人。兼題は「虎落笛」「冬の蝶」で、投句総数は103句。手分けして短冊を作成、これを計14枚の清記用紙にしてコピーする方式で、各自が作品集を筆写する手間を省いた。8句選句の結果、最高は谷川水馬さんの「冬蝶と日に三本のバスを待つ」の6点句。次席は堤てる夫さんの「急峻の真田本城虎落笛」と、徳永木葉さんの「籠り明け手締め高々一の酉」の5点2句。続く4点句は、水牛さんの「パラダイスと言ひし町あり虎落笛」、水馬さんの「傾ぎたる藁塚一つ虎落笛」、木葉さんの「冬蝶のたどり着きたる換気窓」の3句が並んだ。以下、3点が8句、2点が14句、1点30句。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「虎落笛」

急峻の真田本城虎落笛                 堤 てる夫

パラダイスと言ひし町あり虎落笛      大澤 水牛

傾ぎたる藁塚一つ虎落笛            谷川 水馬

番小屋の梁の煤けや虎落笛         須藤 光迷

「冬の蝶」

冬蝶と日に三本のバスを待つ        谷川 水馬

冬蝶のたどり着きたる換気窓        徳永 木葉

蝶決心して冬至の青空へ          金田 青水

さびしさのかぎりを飛んで冬の蝶      玉田春陽子

「当季雑詠」

籠り明け手締め高々一の酉         徳永 木葉

このところ言訳ばかり烏瓜         大澤 水牛
吟行を終へて煮凝り茶碗酒         大澤 水牛

帰りたい病床十日冬に入る         大平 睦子

木枯しに遊ばれ朝のゴミ拾い        大平 睦子

再会のマスターの笑み冬ぬくし       廣田 可升

【参加者】(出席)嵐田双歩、大澤水牛、今泉而云、岡田鷹洋、金田青水、杉山三薬、須藤光迷、高井百子、玉田春陽子、堤てる夫、徳永木葉、野田冷峰、廣田可升、向井ゆり。(投句参加)大沢反平、大平睦子、工藤静舟、久保田操、久保道子、谷川水馬、藤野十三妹。    (まとめ 高井百子 廣田可升)

 

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