酔吟会第147回例会

三度目のメール句会、参加23人

「晒井」で木葉さん、ゆりさん最高点、春陽子さん4点句を三連発

酔吟会は7月11日(土)に予定した令和2年第4回例会をメール句会に切り替えて実施した。3月例会を初めてメール句会として以来、連続で3回目。5月例会と同じく23人が参加した。兼題は「晒井(さらしい)」「万緑(ばんりょく)」で、113句の投句。6句選の結果、最高の6点は徳永木葉さんの「酒蔵の深井戸浚ふ上総かな」と、向井ゆりさんの「井戸替えやのぞき込む子の服掴み」の2句。次席の5点は「万緑の中を郵便バイクかな 嵐田双歩」、「万緑を真四角に伐り駐車場 今泉而云」、「晒井やアフガンの医師想い出す 堤てる夫」の3句。三席の4点は、7句が並び、玉田春陽子さんの3句に、双歩さん、木葉さん、杉山三薬さん、廣田可升さんの4人が名を連ねた。以下3点は6句、2点18句、1点29句。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「晒井」

酒蔵の深井戸浚ふ上総かな          徳永 木葉

井戸替えやのぞき込む子の服掴み       向井 ゆり

晒井やアフガンの医師想い出す        堤 てる夫

井戸さらい食べ放題の塩むすび        玉田春陽子

「万緑」

万緑の中を郵便バイクかな          嵐田 双歩

万緑を真四角に伐り駐車場          今泉 而云

万緑を切り裂く泥流暴れ雨          杉山 三薬

万緑のなかに終点秩父線           玉田春陽子

万緑を裂いて華厳の滝雪崩(なだ)る         須藤 光迷

万緑の等々力渓谷笹濁り           杉山 三薬

「雑詠」

部屋干しの下でうたた寝半夏雨        嵐田 双歩

花茣蓙を敷いて板間の艶めける        徳永 木葉

傘立てに色の混み合い梅雨深し        玉田春陽子

蹴られもし抱かれてもゐる夏蒲団       玉田春陽子

鉾町に鉾なき夕べ鱧を切る          廣田 可升

荒梅雨にすくと立ちたる蓮の茎        大澤 水牛

切通し念仏僧追ふ夏の蝶           藤野十三妹

一生の不覚を何度花かぼちゃ         星川 水兎

《参加者》嵐田双歩、今泉而云、大澤水牛、大沢反平、大平睦子、岡田鷹洋、金田青水、工藤静舟、久保田操、久保道子、澤井二堂、杉山三薬、須藤光迷、高井百子、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永木葉、野田冷峰、廣田可升、藤野十三妹、星川水兎、向井ゆり。 (報告 高井百子)

 

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