酔吟会第146回例会

メール句会「立夏」「鮎」に115句

最高6点はてる夫さんの「千曲に重機」

新型コロナウイルスの暗雲垂れ込める中、酔吟会の令和二年第三回は5月9日(土)に予定した例会をメール句会に切り替えて実施した。三月例会に続いて二度目のメール句会で、兼題は「立夏(りっか)」と「鮎(あゆ)」。23人から合計115句の投句があった。6句選句の結果、最高は堤てる夫さんの「鮎来るや千曲は重機工事中」が6点。次席は嵐田双歩さんの「夏来る来るな来るなと観光地」の5点。三席4点句は、双歩さんの「さういへば近頃ずっと子供の日」、大沢反平さんの「大窓を拭けば確かな夏が来た」、玉田春陽子さんの「妻の乗る脚立を支え立夏かな」、徳永木葉さんの「冷コーの消えし浪速夏に入る」の4句が並んだ。次の3点句は向井ゆりさんが3句並べたのを含め計12句に上った。以下2点19句、1点28句。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「立夏」

夏来る来るな来るなと観光地       嵐田 双歩

大窓を拭けば確かな夏が来た       大沢 反平

妻の乗る脚立を支え立夏かな       玉田春陽子

冷コーの名消えし浪速夏に入る      徳永 木葉

夏立つや蟄居の居間に風わたる      久保田 操

こぼれゆく巣ごもりの日々はや立夏    徳永 木葉

川風にただ吹かれおる立夏かな      向井 ゆり

「鮎」

鮎来るや千曲は重機工事中        堤 てる夫

川へ入る男は無口鮎解禁         須藤 光迷

魚釣るや真正面なる浅間山        玉田春陽子

当季雑詠

さういへば近ごろずっと子供の日     嵐田 双歩

万緑や日本列島家籠り          金田 青水

たとう紙の絽に母浮かぶ衣更え      久保 道子

湧水で作る豆腐屋今朝の夏        高井 百子

皐月晴れ家事と雑事と酒の日々      藤野十三妹

メールにも飽きて初夏を長電話      藤野十三妹

花守に刈られし花の山となり       向井 ゆり

柏餅母子手帳など見返して        向井 ゆり

《参加者》嵐田双歩、今泉而云、大澤水牛、大沢反平、大平睦子、岡田鷹洋、金田青水、工藤静舟、久保道子、久保田操、澤井二堂、杉山三薬、須藤光迷、高井百子、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永木葉、野田冷峰、廣田可升、藤野十三妹、星川水兎、向井ゆり。

(まとめ・堤てる夫)

 

 

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