番町喜楽会第166回例会

「新米」と「渡り鳥」を詠む

金田青水さんが入会

番町喜楽会は、令和元年10月例会(通算166回)を10月5日(土)午後6時から、「新米」と「渡り鳥」を兼題として九段下の千代田区立九段生涯学習館で開いた。今回から日経俳句会の金田青水さんが新たなメンバーに加わった。

この日の出席者は14名。投句参加7名を加え総勢21名の投句数は101句(投句5句)。選句6句で行った結果、玉田春陽子さんの「新米やふるさとの香のふきこぼれ」が5点でトップに輝いた。また、今泉而云さんの「今年米眉濃き伊那の男より」、高井百子さんの「藻塩ふる佐渡の新米試食会」と「刈田焼く今日は休日三世代」の2句、玉田春陽子さんの「風のこゑ浪のこゑきき鳥渡る」、堤てる夫さんの「白萩の猛然と咲く庭の隅」、廣田可升さんの「通夜へ行く乗換ホーム鳥渡る」の4点句6句が続いた。以下、3点が8句、2点16句、1点34句と票が大きく割れた。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「新米」

新米やふるさとの香のふきこぼれ          玉田春陽子

今年米眉濃き伊那の男より             今泉 而云

藻塩ふる佐渡の新米試食会             高井 百子

四万十の佃煮のせて今年米             斉山 満智

富富富(ふふふ)てふ名前にひかれ今年米      谷川 水馬

新米の研ぎ汁まずは庭の木に            徳永 木葉

「渡り鳥」

風のこゑ浪のこゑきき鳥渡る            玉田春陽子

通夜へ行く乗換ホーム鳥渡る            廣田 可升

渡り鳥地上は難民移民かな             前島 幻水

夕空をのび縮みして渡り鳥             前島 幻水

「雑詠」

刈田焼く今日は休日三世代             高井 百子

白萩の猛然と咲く庭の隅              堤 てる夫

彼岸花中野拓きし名主塚              大澤 水牛

風通す鏝絵(こてえ)の蔵や薄紅葉         須藤 光迷

紙ヒコーキ地に着くまでの秋思かな         廣田 可升

《参加者》【出席14人】嵐田双歩、大澤水牛、金田青水、須藤光迷、高井百子、田中白山、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永木葉、中村迷哲、野田冷峰、廣田可升、前島幻水。【投句参加7人】池内的中、今泉而云、大下綾子、斉山満智、澤井二堂、塩田命水、星川水兎。  (報告 谷川水馬)

 

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