日経俳句会第168回例会

参加33名、「陽炎」「桜蕊降る」に佳句続々

日経俳句会の平成30年度4月例会(通算168回)は4月18日、千代田区内神田の日経広告研究所会議室で開かれた。夜来の雨も夕方には上がったものの、気温が低く花冷え気味。体調優れず急遽欠席の人もいて出席者は18人(欠席投句15人)とやや少かったが、和やかな句会となった。

「陽炎」と「桜蘂降る」の兼題に98句の投句があり5句選の結果、大倉悌志郎さんの「かげろへる線路を都電酔ふやうに」が最高の8点。続いて大下綾子さんの「陽炎や歩けば遠き隣駅」7点、流合研士郎さんの「友逝きて桜蘂降る風の道」と徳永木葉さんの「散りてより仕事始まる桜守」が6点、向井ゆりさんの「島なみもドックの船も陽炎へり」が5点など兼題に高点句が集まった。以下、4点9句、3点12句、2点14句、1点23句だった。兼題別の高点句(3点以上)は以下の通り。

「陽炎」

かげろへる線路を都電酔ふやうに       大倉悌志郎

陽炎や歩けば遠き隣駅            大下 綾子

島なみもドックの船も陽炎へり        向井 ゆり

陽炎にラガーの蹴りし土埃          澤井 二堂

有明の海陽炎の潟がた千里          中村  哲

花街の名残りなき路地陽炎へり        星川 水兎

老身が揺れて行く道かげろひて        大沢 反平

陽炎やひよどり埋めし塚あたり        金田 青水

陽炎につまづく人のをりにけり        橫井 定利

「桜蕊降る」

友逝きて桜蘂降る風の道           流合研士郎

桜蕊降るそして独りとなにけり        大沢 反平

桜蘂降るひとり遊びの上手な子        大下 綾子

ぶかぶかの制服に降る桜蕊          谷川 水馬

桜蘂降る曽我兄弟の力石           廣上 正市

桜蕊引っ越し便の荷に落ちて         向井 ゆり

客一人桜蕊降るバスの屋根          植村 博明

おかっぱの上にちょこんと桜蕊        大熊 万歩

着任す桜蘂降る城下町            金田 青水

「当季雑詠」

散りてより仕事始まる桜守          徳永 木葉

青菜伸ぶ紋白蝶のおほわらは         大澤 水牛

アルプスに燕前線届きたり          今泉 而云

夕暮れの宙そらに浮かぶや柿若葉       岩田 三代

公園の地蔵着替へて春日和          植村 博明

恨みなき闘ひ哀れ鶏合せ           加藤 明男

めでたしで終わる童話や柏餅         星川 水兎

健ちゃんが米寿米寿だ上り鮎         橫井 定利

 

【参加者】(出席)嵐田双歩、池村実千代、今泉而云、岩田三代、大倉悌志郎、大澤水牛、大沢反平、大下綾子、岡田臣弘、澤井二堂、杉山三薬、鈴木好夫、高石昌魚、谷川水馬、堤てる夫、徳永木葉、星川水兎、向井ゆり。(投句参加)井上庄一郎、植村博明、大熊万歩、大平睦子、加藤明男、金田青水、久保田操、高橋ヲブラダ、中嶋阿猿、中村哲、野田冷峰、流合研士郎、廣上正市、藤野十三妹、横井定利。  (報告 嵐田双歩)

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