19名参加、「春暁」と「蒲公英」を詠む
春陽子さん6点句でまたまたトップ
酔吟会は3月10日(土)午後1時から内神田鎌倉橋交差点そばの日経広告研究所会議室で、平成30年3月例会(通算百三十三回)を開催した。出席者は14名、投句参加5名で投句総数93句。選句7句で句会を進めた結果、玉田春陽子さんの「たんぽぽや溶岩冷えて二百年」が6点で最高だった。次席は5点で堤てる夫さんの「通り過ぎ後戻りして沈丁花」と野田冷峰さんの「鯨尺掠れる祖母の名針供養」の2句。三席は谷川水馬さんの「たんぽぽや石臼並ぶ水車跡」の4点句だった。以下、3点句が6句、2点句11句、1点句38句だった。なお、今句会から岡田臣弘さんが俳号を鷹洋と決めた。
兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。
「春暁」
春暁や起きてしまへばいいものを 大澤 水牛
春暁や胎児が動き始めしと 須藤 光迷
春暁やおしめ替えからはじまって 野田 冷峰
「蒲公英」
たんぽぽや溶岩冷えて二百年 玉田春陽子
たんぽぽや石臼並ぶ水車跡 谷川 水馬
蒲公英や後ろの正面住宅地 嵐田 双歩
たなほほと呼び名しほらし根は太し 大澤 水牛
「雑詠」
通り過ぎ後戻りして沈丁花 堤 てる夫
鯨尺掠れる祖母の名針供養 野田 冷峰
啓蟄や溢るる青春南口 大沢 反平
《参加者》【出席十四名】嵐田双歩、今泉而云、大澤水牛、大沢反平、大平睦子、岡田鷹洋、片野涸魚、久保田操、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永木葉、野田冷峰、星川水兎。【投句参加五名】工藤静舟、澤井二堂、須藤光迷、高井百子、藤野十三妹。 (報告 谷川水馬)