出席11人、投句参加6名
「巴里祭」「大暑」を詠む
酔吟会は、7月8日(土)午後1時、東京・千代田区内神田の日経広告研究所(MIFビル)会議室で、平成29年度第4回例会(通算129回)を開催した。兼題は「巴里祭」「大暑」で、出席者11名、投句参加6名、投句総数は85句だった。
九州地方は豪雨が続き甚大な被害に見舞われ、東京は猛暑。そのせいか欠席投句が多くなり、選句数が通常より多い8句となった。本日の最高点は5点で、今泉而云さんの「何故の何の怒りぞ梅雨荒るる」、玉田春陽子さんの「梅雨晴間返し損ねし女傘」と雑詠2句がトップの座を占めた。続く4点句は、兼題の「大暑」では、大澤水牛さんの「大暑烈日禿頭に乱反射」、久保田操さんの「レジ袋伸びて重たき大暑かな」、今泉而云さんの「大暑かな玉砂利を踏む音ばかり」の3句。雑詠では今回から酔吟会に加わった須藤光迷さんの「くちなしの花朽ちはじむ勝手口」の1句。半面、兼題の「巴里祭」には3点以上が出なかった。以下、3点句がわずか2句、2点句が15句、1点句は22句であった。兼題別高点句(3点以上、「巴里祭」のみ2点句を掲載)は次の通り。
「大暑」
大暑かな玉砂利を踏む音ばかり 今泉 而云
大暑烈日禿頭に乱反射 大澤 水牛
レジ袋伸びて重たき大暑かな 久保田 操
人の住む気配なき街大暑なり 久保田 操
「巴里祭」
古びたり友の詩集も巴里祭も 今泉 而云
オムレツに好子の歌やパリ祭 須藤 光迷
齢とは足し算ばかり巴里祭 玉田春陽子
「雑詠」
何故の何の怒りぞ梅雨荒るる 今泉 而云
梅雨晴間かへし損ねし女傘 玉田春陽子
くちなしの花朽ちはじむ勝手口 須藤 光迷
寝そべって星と蛍と露天の湯 高井 百子
参加者(出席)今泉而云、大澤水牛、大沢反平、大平睦子、片野涸魚、須藤光迷、高井百子、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永正裕。(投句参加)岡田臣弘、久保田操、澤井二堂、野田冷峰、藤野十三妹、星川佳子。 (まとめ 高井百子)