番町喜楽会第138回例会

「春愁」と「土筆」を詠む

番町喜楽会の平成29年4月例会(通算138回)は、4月1日(土)午後6時から、「春愁」と「土筆」を兼題として九段下の割烹「味さと」で開いた。投句者は19名、投句総数91句。当夜は14名が九段下の会場“味さと”に集まり句会を開催した。選句6句で句会を進めた結果、玉田春陽子さんの「片づかぬ書架に春愁いすわりぬ」が6点でトップに輝いた。また、同じく玉田春陽子さん、廣田可升さん、嵐田双歩さん、星川佳子さんの5点句が続いた。以下、4点が4句、3点も4句、2点13句、1点が29句と続いた。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「春愁」

片づかぬ書架に春愁いすわりぬ     玉田春陽子

春愁を炭酸で割る午後のバル      廣田 可升

我が妻に春愁のありパンを焼く     高井 百子

春愁も入れて独りのミルクテイ     玉田春陽子

「土筆」

礎は国分寺跡つくしんぼ        玉田春陽子

吾子の手の土筆湿りて温かし      嵐田 双歩

恐竜の踏みし丘辺や土筆摘む      大澤 水牛

つくし野の名のみ残りし相模の野    前島 幻水

「雑詠」

蛇口より春の水出る厨かな       嵐田 双歩

しゃがみこむ子を待つ母の四月かな   星川 佳子

航空機ぐらりと着地春一番       今泉 而云

春の泥どかどかと来る選手達      田中 白山

遠富士や方里埋めて芝桜        谷川 水馬

〈参加者〉

【出席14人】嵐田双歩、今泉而云、大澤水牛、須藤光迷、高井百子、高瀬大虫、田中白山、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永正裕、野田冷峰、廣田可升、星川佳子。【投句参加5人】池内健治、大下綾子、齊山満智、澤井二堂、前島幻水。

(報告・谷川水馬)

 

 

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