岡本さんの「初つばめ」が最高点獲得
宇野木さん、三句高点の好成績
三四郎句会の2017年3月例会(第47回)は16日午後1時半から東京・神田錦町の宗保第二ビル内で行われた。出席者は前回と同じ顔ぶれの12人。欠席投句・選句の2人を加えて参加者は14人となった。兼題は「春の空(春の雲)」と「木の芽」。選句の結果、「駅長の肩掠めたる初つばめ」(岡本崇)が最高点の6点。「たんぽぽを手みやげにして車椅子」(宇野木敦子)、「春の雲分け入り逝し紫電改」(河村有弘)、「老木も目覚めて木の芽そつと出し」(竹居照芳)の3句が4点で続いた。宇野木さんは4点句のほか、2句が3点を獲得する活躍ぶりだった。兼題別の高点句(3点以上)は以下の通り。
「春の空」(「春の雲」も可)
春の雲分け入り逝し紫電改 河村 有弘
羽田沖機影まばゆき春の空 深瀬 久敬
田興しの農夫見やりし春の雲 吉田 正義
「木の芽」
老木も目覚めて木の芽そっと出し 竹居 照芳
一山を木の芽の包み始めたり 今泉 而云
まんまると頬膨れたる木の芽かな 宇佐美 諭
うこぎの芽摘みてふる里想ふ味 宇野木敦子
木々の芽の妻の介護の窓辺かな 岡本 崇
春ですよ小さな声で木の芽たち 田村 豊生
「当季雑詠」
駅長の肩掠めたる初つばめ 岡本 崇
たんぽぽを手みやげにして車椅子 宇野木敦子
雛の日の引き潮に乗り友が逝く 宇野木敦子
戸惑いを三寒四温の陽だまりに 渡邊 信
◇出席者 石黒賢一 石丸雅博 今泉而云 宇佐美論 宇野木敦子 河村有弘 後藤尚弘 竹居照芳 田村豊生 深瀬久敬 吉田正義 渡邉信=12人
◇欠席投句選句者 印南進 岡本崇=2人
(報告 今泉而云)