水木会第95回例会

 水木会の平成23年度第1回例会(通算95回)は1月19日午後6時半から日経ビル7階会議室で行われ、22人が出席、5人が投句参加、投句総数134句という盛況だった。
 兼題は「日脚伸ぶ」と「鰤(ぶり)」。6句選句で句会を行った結果、投句全体の6割強に当たる83句に点が入るという、いかにも幕開け句会らしい賑やかさを見せた。最高点は6点で「酒蔵の高窓一つ日脚伸ぶ 詩朗」「微動だにせぬ妻の座や鏡餅 光迷」の2句。5点句が無く、4点が「大仏の一重まぶたや日脚伸ぶ 聖子」「日脚伸ぶ新幹線は北へ延ぶ 明男」「日に一句日に一句づつ日脚伸ぶ 恂之介」「鰤割って男の顔になりにけり 啓子」の4句、3点17句、2点16句、1点44句だった。兼題別の3点以上獲得句は次の通り。

「日脚伸ぶ」
酒蔵の高窓一つ日脚伸ぶ      山口 詩朗
大仏の一重まぶたや日脚伸ぶ    今村 聖子
日脚伸ぶ新幹線は北へ延ぶ     加藤 明男
日に一句日に一句づつ日脚伸ぶ   今泉恂之介
こやし振る一掴みづつ日脚伸ぶ   広上 正市
日脚伸ぶマネキン両手伸ばしをり  星川 佳子
新しき企画決定日脚伸ぶ      高石 昌魚
皇居一周二周三周日脚伸ぶ     橫井 定利
傾げたる笑ひ仏や日脚伸ぶ     大澤 水牛
日脚伸ぶ海辺の砂を深く踏む    佐々木 碩
窓際のぬるき珈琲日脚伸ぶ     嵐田 啓明

「鰤(ぶり)」
鰤割って男の顔になりにけり    小林 啓子
寒鰤の小さき眼は海の色      加藤 明男
腕組みて仁王立ちして鰤の潮    今泉恂之介
寒鰤や鍛え抜きたる糶の声     大熊 万歩
鰤起し出でゆく舟のもう見えず   山口 詩朗
ぶりかぶら加賀に嫁ぎし姉のあり  堤 てる夫
荒縄を呑み込んでいる吊し鰤    佐々木 碩
鰤ながめ鱈を求めて帰りけり    金田 青水

「雑詠」
微動だにせぬ妻の座や鏡餅     須藤 光迷
正月の顔して来たる孫二人     吉野 光久
寝坊して駅伝すでに権太坂     大澤 水牛
駅伝を見ると決めたる炬燵かな   今泉恂之介

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