11人で兼題「新緑」と席題「下」を詠む
「天」と「地」に4句ずつ並ぶ豊作?
酔吟会は令和8年の5月例会(通算第180回)を9日午後1時から江東区の芭蕉記念館で開催した。兼題は「新緑」、須藤光迷さんから出題された席題は「下」。雑詠を含め投句5句、選句6句(うち特選1句)の結果、首位の6点句には大澤水牛氏の「新緑や石の蛙が伸びあがる」、岡田鷹洋氏の「風薫る墓苑の下見はしゃぐ妻」、玉田春陽子氏の「下ごころ泡と消えたりソーダ水」、岩田千虎氏の「嬉しげに開く吾子の手青蛙」の4句が並び、次点の4点句に、向井愉里氏の「むくむくと新緑満ちて山太る」、徳永木葉氏の「新緑に映える黒板微積分」、須藤光迷氏の「五月雨や上ル下ルの京の町」、岩田千虎氏の「下町の路地をするりと青蜥蜴」のこれまた4句が並んだ。そして毎回ひしめき合う3点句が嵐田双歩氏の「新緑やキリンは長き舌伸ばし」の1句のみと、いつもとは異なる珍しい点数分布となった。この日は初夏に相応しい気持ちの良い一日。常連メンバーが帰りに立ち寄る芭蕉通りの角打ちが珍しく観光客で賑わっていて入れなかった。こんな場所も、口コミで広まっているのかもしれない。客の女性2人が、インスタグラム用だろうか、泡のグラスの写真を一所懸命に撮っていたのが印象的だった。この日の兼題別高点句(三点以上)は次の通り。
兼題<新緑>
新緑や石の蛙が伸びあがる 大澤 水牛
むくむくと新緑満ちて山太る 向井 愉里
新緑に映える黒板微積分 徳永 木葉
新緑やキリンは長き舌伸ばし 嵐田 双歩
席題<下>
風薫る墓苑の下見はしゃぐ妻 岡田 鷹洋
下ごころ泡と消えたりソーダ水 玉田春陽子
五月雨や上ル下ルの京の町 須藤 光迷
下町の路地をするりと青蜥蜴 岩田 千虎
<雑詠>
嬉しげに開く吾子の手青蛙 岩田 千虎
<句会参加者11人>嵐田双歩、岩田千虎、大澤水牛、岡田鷹洋、金田青水、杉山三薬、須藤光迷、玉田春陽子、徳永木葉、廣田可升、向井愉里。
(報告 廣田可升)





