迷哲句「五日の顔」が16点
二席に千虎句「女は度胸」、36人が「新年」を詠む
日経俳句会は令和8年1月例会(通算245回)を1月18日(日)午後2時から鎌倉橋の千代田区立スポーツセンター集会室で開いた。暖かい日差しに誘われて顔を揃えたのは9人。入会希望で見学に訪れた安彦(あびこ)真弓さんも選句に加わり、初句会らしい華やぎのある句座となった。安彦さんは日経の事業企画室に勤務する現役社員で、二月例会から正式加入の見通し。この日の兼題は「新年一般」。36人から108句の投句があり、六句選(欠席は五句)の結果、中村迷哲さんの「ネクタイを締めて五日の顔となる」が16点を集めて断トツの首位となった。二席は岩田千虎さんの「初春や女は度胸丙午」が9点で続き、三席7点には中嶋阿猿さんの「餅つきを遠くから見る反抗期」が入った。このほか6点1句、5点6句、4点9句、3点8句がひしめく混戦で、高点句が27句を数えた。以下、2点19句、1点24句だった。兼題別の高点句(3点以上)は以下の通り。
「新年一般」
ネクタイを締めて五日の顔となる 中村 迷哲
初春や女は度胸丙午 岩田 千虎
幼子も見様見真似の初詣 和泉田 守
百年の籠に生けたる寒椿 池村実千代
お雑煮のおかわり楽し大家族 池村実千代
新春の門出のウォーク千歩増し 岡田 鷹洋
AIと弾む問答去年今年 久保田 操
花形に結ぶスカーフ新年会 高井 百子
初茜厚き朝刊配り終へ 嵐田 双歩
藪入や掃除ロボット充電中 嵐田 双歩
ひよどりの去るを確かめ初雀 大澤 水牛
餅は焦げ声援も涸れる箱根坂 岡松 卓也
たちまちに返信来りメール賀状 徳永 木葉
初富士を高い高いで見る子かな 中沢 豆乳
松の内静けさに音あるがごと 中嶋 阿猿
初春やただただ一茶の境地なり 藤野十三妹
祝い酒五臓に沁みて寝正月 篠田 朗
松の内あけて銀座のイタリアン 須藤 光迷
真っさらの靴少年の初詣 高井 百子
二峰(ふたみね)の絶妙な距離初筑波 中野 枕流
正月の子ら来ず妻と余り餅 旙山 芳之
往路去り復路も去りし三日かな 廣上 正市
元日が小判の色に暮れにけり 溝口戸無広
当季雑詠
餅つきを遠くから見る反抗期 中嶋 阿猿
積もっても北山どまり京の雪 岡松 卓也
冬の梅道を譲ればよき日かな 伊藤 健史
お湯の出る生活に慣れ寒四郎 中村 迷哲
《参加者》【出席10人】嵐田双歩、伊藤誠一、植村方円、大澤水牛、金田青水、杉山三薬、中村迷哲、向井愉里、溝口戸無広、安彦真弓(見学)。【投句参加27人】池村実千代、和泉田守、伊藤健史、岩田千虎、大沢反平、岡田鷹洋、岡松卓也、加藤明生、工藤静舟、久保道子、久保田操、坂部富士子、澤井二堂、篠田朗、須藤光迷、高井百子、高橋ヲブラダ、堤てる夫、徳永木葉、中沢豆乳、中嶋阿猿、中野枕流、旙山芳之、廣上正市、藤野十三妹、星川水兎、横井定利。
(報告 中村迷哲)




