番町喜楽会第147回例会

 

「日脚伸ぶ」と「クロッカス」を詠む

齊山満智さん、8点句でトップ飾る

 

番町喜楽会の平成30年2月例会(通算147回)が、節分の2月3日(土)午後6時から、「日脚伸ぶ」と「クロッカス」を兼題として九段下の割烹「味さと」で開かれた。16名が出席、5名が投句参加、投句総数は101句だった。選句6句で句会を進めた結果、齊山満智さんの「熱燗にゆるゆる溶ける癇の虫」が8点でトップに輝いた。これに嵐田双歩さんの「饒舌な妻いて窓にクロッカス」と塩田命水さんの「クロッカス試しに背負うランドセル」の5点句が続いた。以下、4点句2句、3点8句、2点11句、1点句23句という結果だった。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「日脚伸ぶ」

日脚伸ぶ自転公転異常なし       高瀬 大虫

日脚伸ぶ買ってよ黄色のワンピース   中村 哲

赤ちゃんの小さきあくび日脚伸ぶ    嵐田 双歩

老犬の深まる眠り日脚伸ぶ       星川 水兎

「クロッカス」

饒舌な妻いて窓にクロッカス      嵐田 双歩

クロッカス試しに背負うランドセル   塩田 命水

赴任地に小さき庭ありクロッカス    大下 綾子

「雑詠」

熱燗にゆるゆる溶ける癇の虫      齊山 満智

山小屋の夕餉に響く遠雪崩       池内 的中

賀状書く小一の子へ様付けて      塩田 命水

日と話し風と語るや野水仙       玉田春陽子

口下手の男掻きをり春の雪       廣田 可升

寒月や山峡の湯に客二人        廣田 可升

《参加者》【出席十六人】嵐田双歩、池内的中、大澤水牛、齊山満智、塩田命水、

須藤光迷、高井百子、田中白山、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永正裕、中村哲、廣田可升、星川水兎、前島幻水。【投句参加五人】今泉而云、大下綾子、澤井二堂、高瀬大虫、野田冷峰。   (報告・谷川水馬)

 

 

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