酔吟会は5月9日(土)午後1時から千代田区内神田の日経広告研究所会議室で平成27年第3回例会(通算116回)を開催した。兼題は「水馬(みずすまし)」「新茶(しんちゃ)」で、ビルの外の神田祭の喧騒を耳にしながら夏模様の席。メンバー17人からの投句は85句。7句選句の結果、最高は、高井百子さんの「畦塗りのみな整ひて水走る」と、谷川水馬さんの「新茶摘むかつて特攻滑走路」の6点2句だった。次席は百子さんの「新茶売る狭山の露店赤たすき」の5点1句。次いで4点は、大沢反平さんの「吾子らにも昇給の報新茶買う」「水馬(あめんぼう)三寸進んで考える」の2句と、玉田春陽子さんの「あめんぼや仲良くみえて恋敵」の計3句。続く3点は6句、以下2点15句、1点21句。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。
「水馬」
水馬(あめんぼう)三寸進んで考える 大沢 反平
あめんぼや仲良くみえて恋敵 玉田春陽子
まひまひの見られていると早回り 大澤 水牛
水の面雲かき分けしあめんぼう 久保田 操
悠久の富士の湧き池みずすまし 徳永 正裕
木もれ日と影ふみ遊びみずすまし 星川 佳子
「新茶」
新茶つむかつての特攻滑走路 谷川 水馬
新茶売る狭山の露店赤たすき 高井 百子
吾子らにも昇給の報新茶買う 大沢 反平
語り合ひすくなき二人新茶汲む 堤 てる夫
「雑詠」
畦塗りのみな整ひて水走る 高井 百子
木もれ日と影ふみ遊びみずすまし 星川 佳子
参加者(出席)今泉恂之介、大澤水牛、大沢反平、大平睦子、岡田臣弘、片野涸魚、澤井二堂、高井百子、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永正裕、星川佳子、藤村詠悟(投句参加)久保田操、野田冷峰、藤野十三妹 (まとめ・堤てる夫)