番町喜楽会・三四郎句会が合同句会開催

俳句振興NPO法人双牛舎傘下の「きょうだい句会」とも言うべき番町喜楽会と三四郎句会が12月1日(土)午後2時から千代田区五番町の「鮨乃家・市ヶ谷本店」で初の忘年懇親合同句会を開催した。三四郎句会は今泉而雲さんを中心に大学時代の柔道部仲間が主になって結成した句会で、年明けからメンバー全員が双牛舎会員となり新たな出発をする運びとなり、句会としては先輩の番町喜楽会メンバーとの顔合わせ句会を開いたもの。両句会のメンバー合わせて21人が参加し、投句参加含め27人から合計81句が寄せられた。

兼題は「年の暮(としのくれ)」と「帰り花(かえりばな)」で、兼題2句と当季雑詠1句の3句投句、5句選句で句会を進めた結果、最高は6点、河村有弘さんの「生命あり戻りし窓に帰り花」が「天賞」、賞品の大澤水牛作の大皿を獲得した。次席は5点で、石黒賢一さんの「しんしんと霜の降る夜の棚田かな」と、野田冷峰さんの「円空仏一切省略年の暮れ」の2句が「地賞」でやはり水牛さんの大皿を受けた。

続く4点は、岡本崇さんの「年の瀬や床屋で受くる蒸しタオル」、加沼鬼一さんの「見世棚に奇書掘り出しぬ年の暮れ」、須藤光迷さんの「年の瀬や鏡の我に父を見し」と「後継ぎのなき田畑なり帰り花」の2句、山口斗詩子さんの「主なき年は静かに暮にけり」と「こたつ入れ久方ぶりの正座かな」の2句、合計6句が並んだ。

3点句は、石黒賢一さんの「満月の青き光や年の暮」、井上啓一さんの「帰り花群青の空独りじめ」、今泉而雲さんの「枯蟷螂野末睨みて岩の上」、宇佐美論さんの「望郷の花と思へり帰り花」、大澤水牛さんの「年々の不精の山や年の暮」、岡本崇さんの「山城の日射し一手に帰り花」、高井百子さんの「年の暮れ老いの行く末定まらず」、田中白山さんの「野良猫の出てくるあたり帰り花」、野田冷峰さんの「再会の手の温もりや帰り花」と9句がひしめき合った。

参加者は番町喜楽会=今泉而雲、岩沢克恵、大澤水牛、須藤光迷、高井百子、高瀬大虫、高橋楓子、田中白山、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永正裕、星川佳子、前島巌水、三好六甫(投句参加)井上啓一、加沼鬼一、野田冷峰、山口斗詩子

三四郎句会=石黒賢一、印南進、岡本崇、河村有弘、竹居照芳、渡辺信(投句参加)宇佐美論、深瀬久敬

(まとめ・堤てる夫)

 

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