第81回番町喜楽会例会

番町喜楽会は6月2日(土)午後1時から千代田区二番町の番町ハイム会議室で第81回例会を開いた。兼題は「麦秋(ばくしゅう、むぎあき、むぎのあき)」と「鮎(あゆ)」で、投句総数は90句。選句6句の句会の結果、最高は4点で6句、次席3点が6句と、なんとも「波静か」な結果となった。もっとも高点句作者の顔ぶれをみると、4点句には今泉而雲さんの「鮎宿の明日解禁の瀬音かな」と「鮎の骨抜いて仲居の愛想かな」の2句が、谷川水馬さんの「麦秋や幌ふかぶかと乳母車」と「風呂桶に解禁を待つ囮鮎」の2句が入った。さらに水馬さんは「二の腕に日向の匂ひ麦の秋」の句が次席の3点という「豊作」とあって「スイマセン」と言いながらニコニコ顔。このほか2点15句、1点24句。

兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「麦秋」

麦の秋浅間一望千曲川          井上 啓一

麦秋の風にひと駅歩きけり        大澤 水牛

麦秋や幌ふかぶかと乳母車        谷川 水馬

二の腕に日向の匂ひ麦の秋        谷川 水馬

碁会所に少年多し麦の秋         野田 冷峰

麦秋や修道院は丘の上          前島 巌水

「鮎」

鮎宿の明日解禁の瀬音かな        今泉 而雲

鮎の骨抜いて仲居の愛想かな       今泉 而雲

風呂桶に解禁を待つ囮鮎         谷川 水馬

鮎むしる今日より後期高齢者       大澤 水牛

斎宮の手を清めをり鮎の川        星川 佳子

「雑詠」

夏めくや白き広場に鳩歩む        笹本 塘外

参加者(出席)井上啓一、今泉而雲、岩沢克恵、大澤水牛、笹本塘外、須藤光迷、高井百子、高瀬大虫、高橋楓子、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永正裕、星川佳子、前島巌水、三好六甫(投句参加)加沼鬼一、野田冷峰  (まとめ・堤てる夫)

 

 

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