酔吟会の平成23度第5回例会(通算95回)は、11月12日(土)午後1時から、鎌倉橋交差点そばの日経第二別館8階会議室で開かれた。暖かい日であったが、折から紅葉の見頃とあってか、出席者は10人と少なく、ちょっと寂しい句会であった。
出席者は今泉恂之介、大澤水牛、大沢反平、岡田臣弘、片野涸魚、澤井二堂、堤てる夫、藤村詠悟、星川佳子、吉野光久の各氏。投句参加は金指正風、田村舟平、黒須烏幸、藤野十三妹、徳永正裕の5人。
兼題は「焼芋」と「冬浅し」、投句は5句、選句8句で句会を行った。その結果、最高点は6点で1句、次いで5点が1句。4点が3句、3点4句、2点7句、1点32句であった。今回は出席者が少なかったこともあり、高点句が少なかった。兼題別の3点以上獲得句は次の通り。(澤井二堂まとめ)
「焼芋」
焼き芋を半分妻へ和睦なる 黒須 烏幸
高速を行く屋台あり焼芋屋 徳永 正裕
屋台引く声も売りもの石焼芋 吉野 光久
「冬浅し」
まだ白きすだれ大根冬浅し 藤野十三妹
冬浅し旅の装ひ決めかねて 岡田 臣弘
冬浅し道にはみ出す古本屋 吉野 光久
おのが死を見据えし人や冬浅し 田村 舟平
「雑詠」
落葉掃く左右向かひも老夫婦 吉野 光久
奈良に来て十一月の寺広し 今泉恂之介