銀鴎会第79回例会

銀鴎会の第79回例会は10月12日(水)、大手町の日経ビル7階会議室で開かれた。節電サマータイムの実施で夜間の会議室使用が禁じられていたが、それも9月一杯で終了、久しぶりに日経ビルに戻っての句会となった。

出席者は井上庄一郎、今泉恂之介、大倉悌志郎、大澤水牛、佐々木碩、澤井二堂、鈴木好夫、須藤光迷、高石昌魚、高瀬大虫、広上正市、野田冷峰、山口詩朗氏の十三人。投句参加は大沢反平、金田青水、田中頼子、直井正、藤野十三妹の五人。兼題は「夜長」「露」。投句五句、選句七句。総投句数は90句。

最高は4点で金田青水さんの「腹の結石(いし)動く気配の夜長かな」と井上庄一郎さんの「その中に宇宙を秘めし露の玉」の2句。次点の3点が10句も出て、以下2点が17句、1点が20句だった。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

 

「夜長」

腹の結石動く気配の夜長かな    金田 青水

マイアミの刑事と遊ぶ夜長かな   金田 青水

風呂の栓抜く音響く夜長かな    大澤 水牛

手術待つ妻饒舌に長き夜      大澤 水牛

畏友の近著を読む

長き夜や子規にも罪のあるを知る  大沢 反平

 

「露」

その中に宇宙を秘めし露の玉    井上庄一郎

葉の先に露を光らす野草かな    金田 青水

露の身と思へどけふも薬のむ    大倉悌志郎

露葎犬踏み入りてすぐ戻る     今泉恂之介

金網に落ちたる露の迷ひ道     野田 冷峰

 

「雑詠」

三陸の意気を伝へる初秋刀魚    井上庄一郎

伐られても刈り込まれても金木犀  広上 正市

 

 

This entry was posted in 句会報告. Bookmark the permalink.

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>