酔吟会の平成23年度第3回例会(通算93回)が7月16日(土)午後1時から、内神田・日経第二別館8階会議室で開かれた。当日は雲ひとつない青空。うだるような酷暑日で高齢会員の中には出席をためらう向きもあり、出席者は十一人、投句参加が八人に上った。
今回から新たに岡田臣弘氏(日経新聞社政治部・外報部・北京特派員などを経て今春まで名古屋商科大学教授)がメンバーに加わった。例会出席者は今泉恂之介、大澤水牛、大沢反平、岡田臣弘、片野涸魚、金指正風、澤井二堂、堤てる夫、徳永正裕、藤村詠悟、山口詩朗の11名。投句参加は原文鶴、大石柏人、大平昭生、黒須烏幸、野田冷峰、藤野十三妹、星川佳子、吉野光久の各氏。
兼題は「雷」と「茄子」、投句は5句、投句参加者が多かったため選句を9句として句会を行った。その結果、最高点は4点で3句、次いで3点4句。2点24句、1点句24句と分散した。兼題別の3点以上獲得句は次の通り。
「雷」
雷鳴に驚く人も町もなく 大澤 水牛
「茄子」
宇宙より届きし色や茄子の紺 今泉恂之介
みちのくは故山に帰る茄子の馬 金指 正風
茄子の馬足が長すぎ短すぎ 山口 詩朗
寄り添ひてきゅうと鳴りたる茄子かな 大沢 反平
「雑詠」
炎天に男女集へり立ち煙草 今泉恂之介
己が手の置き所なく熱帯夜 星川 佳子
(澤井二堂記)