雪と風邪で出席わずか5人
てる夫句「蕗の薹隣の庭の特産品」が首位
投句76句中44句が得点の乱戦
番町喜楽会は令和八年初の例会第235回を2月7日(土)午後6時、東京・九段下の千代田区生涯学習館で開催した。この日昼ごろから東京、千葉、神奈川などで雪が降り始め、夜間には大雪が予想されるとの天気予報が出た。ぐんと冷え込んだせいもあり、「風邪を引きました」という人や「帰りのバスが心配なので出席取りやめ」という人も出て、出席者わずかに5人となった。これは昨年暮と同じく番喜会史上最低記録。ただし投句者は16人に増え、句会参加者合計16人、投句総数76句という最近の番喜会としてはむしろ賑やかな句会になった。今回の兼題は「春浅し」と「蕗の薹」。6句選(欠席者は5句)で選句を進めた結果、いつになく得点がばらつき、一席が4点に止まり、しかもたった1句で、堤てる夫さんの「蕗の薹隣の庭の特産品」が選ばれた。その反動か二席3点には9句がひしめき合い、2点句が三席という珍現象で、これも15句のおしくらまんじゅう。1点も19句あり、かくて全投句76句のうち44句に点が入るというめずらしい結果になった。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。
「春浅し」
避寒から戻らぬ隣家春浅し 高井 百子
春浅し心の澱はまだ固く 高井 百子
春浅し遺影にゴディバのチョコですよ 山口斗詩子
春浅し肋にあたる聴診器 嵐田 双歩
「蕗の薹」
蕗の薹隣の庭の特産品 堤 てる夫
星形にひらけば揚がり蕗の薹 星川 水兎
蕗の薹二つ採ってはみたものの 向井 愉里
旅の駅掻揚げそばに蕗の薹 金田 青水
「当季雑詠」
どこにでも眼鏡置く癖クロッカス 嵐田 双歩
ここに胡瓜あそこは茄子と寒の畑 大澤 水牛
《参加者》【出席5人】大澤水牛、金田青水、須藤光迷、玉田春陽子、向井愉里。【投句参加11人】嵐田双歩、斉山満智、澤井二堂、高井百子、堤てる夫、徳永木葉、中村迷哲、廣田可升、星川水兎、前島幻水、山口斗詩子。 (報告 大澤水牛)



