番町喜楽会第227回例会

「初夏」と「鮓」を詠む

天に光迷「更衣」と百子「新樹光」

地に満智「初夏の風」と水兎「目張鮓」

番町喜楽会は令和7年5月の例会(通算227回)を12日午後6時半から東京・九段下の千代田区生涯学習館で開催した。兼題は「初夏」と「鮓」、15人から75句の投句があった。選句6句(欠席者は5句)の結果、天には須藤光迷さんの「どっちみちユニクロだけど更衣」と高井百子さんの「ホスピスの兄の枕辺新樹光」が6点で並び、地には斉山満智さんの「カーテンを変えて呼び込む初夏の風」と星川水兎さんの「森ふかく熊野詣の目張鮓」が4点で並んだ。人は3点で7句に上った。2点が10句、1点が22句とかなり票が割れた。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「初夏」

カーテンを変えて呼び込む初夏の風                       斉山 満智

初夏の風なんじゃもんじゃの大木陰         徳永 木葉

貝拾う少女の素足初夏の潮             中村 迷哲

初夏の風と乗りこむ登山客             星川 水兎

「鮓」

森ふかく熊野詣の目張鮓              星川 水兎

子等嬉々とタッチパネルの鮨選び          須藤 光迷

寛解や家族で祝ふ出前寿司             徳永 木葉

瀬戸内の旬とりどりに祭ずし            中村 迷哲

「当季雑詠」

どっちみちユニクロだけど更衣           須藤 光迷

ホスピスの兄の枕辺新樹光             高井 百子

ふるさとの鰹囲んで七回忌             斉山 満智

【句会出席8人】金田青水、須藤光迷、玉田春陽子、中村迷哲、廣田可升、星川水兎、前島幻水、向井愉里。【投句参加7人】嵐田双歩、大澤水牛、斉山満智、高井百子、堤てる夫、徳永木葉、山口斗詩子。

(報告 須藤光迷)

 

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