12人が「薄暑」「自転車」を詠む
首位9点に可升「若葉雨」、6点迷哲「夏燕」、5点愉里「こどもの日」が続く
酔吟会は令和7年5月例会(通算第174回)を10日午後1時から江東区の森下文化センターで開催した。兼題は「薄暑」、岩田千虎さんから出題された席題は「自転車」。雑詠を含め投句5句、選句6句(うち特選1句)の結果、首位の9点句に廣田可升さんの「泣くたびに大きくなる子若葉雨」、次点の6点句には中村迷哲さんの「補助輪を外す自転車夏燕」、5点句に向井愉里さんの「よろよろと自転車練習こどもの日」が選ばれた。4点句には玉田春陽子さん「旧き家硝子に歪む薄暑かな」、中村迷哲さん「むき出しの二の腕眩し薄暑光」、嵐田双歩さん「パンクして担ぐ自転車玉の汗」、岩田千虎さん「万博や未来混沌雷を聞く」の4句が並んだ。連休明けの、まさに兼題の「薄暑」に相応しい陽気の午後、12人が集まり活発な句会を楽しんだ。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。
「薄暑」
旧き家硝子に歪む薄暑かな 玉田春陽子
むき出しの二の腕眩し薄暑光 中村 迷哲
薄暑かなブルゾン腰にジャズフェスタ 岡田 鷹洋
笛太鼓まつり稽古の薄暑かな 徳永 木葉
「自転車」
補助輪を外す自転車夏燕 中村 迷哲
よろよろと自転車練習こどもの日 向井 愉里
パンクして担ぐ自転車玉の汗 嵐田 双歩
「当季雑詠」
泣くたびに大きくなる子若葉雨 廣田 可升
万博や未来混沌雷を聞く 岩田 千虎
押入も風呂もオープン青葉風 杉山 三薬
<句会参加者12人>嵐田双歩、岩田千虎、大澤水牛、岡田鷹洋、金田青水、杉山三薬、須藤光迷、玉田春陽子、徳永木葉、中村迷哲、廣田可升、向井愉里
(報告 廣田可升)