番町喜楽会第203回例会

 

「春風」と「雀隠し」を詠む

水牛、水兎、春陽子が首位6点に並ぶ

番町喜楽会は令和5年の3月例会(通算第203回)を6日午後6時半から東京・九段下の千代田区生涯学習館で開催した。兼題は「春風」と「雀隠れ」で、雑詠を含め投句5句、選句6句(欠席者は5句)で句会を進めた結果、首位の6点に大澤水牛さんの「亀鳴くや卒寿の姉の長電話」、玉田春陽子さんの「街角に地図読む人や春の風」、星川水兎さんの「押せば出る箪笥なだめて春の風」の3句が並んだ。次席は5点で中村迷哲さんの「春風を懐に入れ龍馬像」のみだったが、三席の4点は5句にのぼり、3点は6句だった。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「春風」

街角に地図読む人や春の風        玉田春陽子

押せば出る箪笥なだめて春の風      星川 水兎

春風を懐に入れ龍馬像          中村 迷哲

五十段あと五十段春の風         今泉 而云

しいたけの駒打つ山に春の風       谷川 水馬

春風や宝石つけて髙島屋         星川 水兎

「雀隠れ」

猫の墓雀隠れとなりにけり        廣田 可升

ロンパース雀隠れをよいこらしょ     大澤 水牛
「当季雑詠」

亀鳴くや卒寿の姉の長電話        大澤 水牛

手間かけてロールキャベツの日永かな   高井 百子

火の神を風の神追ふ野焼かな       玉田春陽子

猫の子にミルク持ち寄る校舎裏      中村 迷哲

ぽつねんとひいな飾りの前に座す     山口斗詩子

春疾風ドミノ倒しの駐輪場        廣田 可升

勝浦の大石段に雛揃ひ          向井 愉里

【句会出席者】(15人)嵐田双歩、池内的中、今泉而云、大澤水牛、金田青水、須藤光迷、高井百子、田中白山、玉田春陽子、堤てる夫、中村迷哲、廣田可升、星川水兎、前島幻水、向井愉里。【投句参加者】(4人)澤井二堂、谷川水馬、徳永木葉、山口斗詩子。

(報告 須藤光迷)

 

 

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