首位に満智「散歩千歩」、青水「熊ゐる秋」が次点
14人が「立冬」と「落葉」を詠む
番町喜楽会は令和7年11月の例会(通算第233回)を、文化の日の3日午後6時半から東京・九段下の千代田区生涯学習館で開催した。前日が十三夜で暦の上ではまだ晩秋だったが、兼題は「立冬」と「落葉」。14人から68句の投句があった。句会には6人が参加、選句6句(欠席者は5句)の結果、斉山満智さんの「小春日や散歩再開千歩まで」が7点で首位、次点は5点で金田青水さんの「日常に熊ゐる秋の異常かな」、三席には大澤水牛さんの「立冬やいそいそと出す錫ちろり」、須藤光迷さんの「散髪は妻の為すまま秋麗」、高井百子さんの「嘘寒や田畑五反五万円」、星川水兎さんの「良き音を狙い定めて落葉踏む」の4句が4点で並んだ。以下3点2句、2点10句、1点23句とすさまじく票が割れた。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。
「立冬」
立冬やいそいそと出す錫ちろり 大澤 水牛
「落葉」
良き音を狙い定めて落葉踏む 星川 水兎
植物園袋につめて落葉売る 玉田春陽子
「当季雑詠」
小春日や散歩再開千歩まで 斉山 満智
日常に熊ゐる秋の異常かな 金田 青水
散髪は妻の為すまま秋麗 須藤 光迷
嘘寒や田畑五反五万円 高井 百子
冬浅し路地にポン菓子破裂音 玉田春陽子
【句会出席6人】大澤水牛、須藤光迷、玉田春陽子、中村迷哲、廣田可升、向井愉里。【投句参加8人】嵐田双歩、金田青水、斉山満智、高井百子、堤てる夫、徳永木葉、星川水兎、前島幻水。 (報告 須藤光迷)




