番町喜楽会第226回例会

15人参加、「啓蟄」「しゃぼん玉」を詠む

迷哲句「虹を宿せり」が5点で首位、次席は春陽子、百子並ぶ

番町喜楽会の令和7年4月例会(通算第226回)が5日午後6時から東京・九段下の千代田区生涯学習館で行われた。しとしと雨がようやく上がったが花冷えの夕方はコートが必要な寒さ。それでも地下鉄九段下駅は千鳥ヶ淵の夜桜見物の人たちでごった返していた。この夜の句会参加者は出席10人、投句参加5人の計15人、投句合計75句だった。兼題は「啓蟄」と「しゃぼん玉」で、選句6句(欠席者は5句)で句会を進めた結果、中村迷哲さんが「どの球も虹を宿せりしゃぼん玉」で5点獲得し「天」の位に座った。次席「地」の位は4点で玉田春陽子さんの「シャボン玉割れて微かに空濡らす」と「配達のピザここだ此処花筵」、高井百子さんの「せせらぎに触れたき今日の春日かな」の計3句が並んだ。三席「人」3点句は前島幻水さんの「啓蟄や人の湧き出る地下出口」「隣からベランダ越えてしゃぼん玉」、廣田可升さんの「花冷や歴史幕引く美術館」、山口斗詩子さんの「啓蟄や衝動買いの白シューズ」、春陽子さんの「啓蟄やマンホールよりヘルメット」の5句がひしめき合った。今回は春陽子さんが「地」2句、「人」1句と気を吐いた。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「啓蟄」

啓蟄や人の湧き出る地下出口            前島 幻水

啓蟄や衝動買いの白シューズ            山口斗詩子

啓蟄やマンホールよりヘルメット          玉田春陽子

「しゃぼん玉」

どの球も虹を宿せりしゃぼん玉           中村 迷哲

シャボン玉割れて微かに空濡らす          玉田春陽子

隣からベランダ越えてしゃぼん玉          前島 幻水

「当季雑詠」

配達のピザここだ此処花筵             玉田春陽子

せせらぎに触れたき今日の春日かな         高井 百子

花冷や歴史幕引く美術館              廣田 可升

万物の息吹く地球や春の月             須藤 光迷

【句会出席10人】大澤水牛、金田青水、須藤光迷、高井百子、玉田春陽子、堤てる夫、中村迷哲、廣田可升、前島幻水、向井愉里。【投句参加5人】嵐田双歩、斉山満智、徳永木葉、星川水兎、山口斗詩子。 (報告 大澤水牛)

 

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