酔吟会第173回例会

12人が「朧」「故郷」を詠む

首位6点に光迷「青き踏む」、春陽子「赤飯」、可升「桜鯛」の3句

酔吟会は令和7年の3月例会(通算第173回)を8日午後1時から江東区の芭蕉記念館で開催した。兼題は「朧」、徳永木葉さん出題の席題は「故郷」。雑詠を含め投句5句、選句6句(うち特選1句)の結果、首位の6点句に、須藤光迷さんの「青き踏む癌告知から十余年」、玉田春陽子さんの「赤飯に祝合格と胡麻の文字」、廣田可升さんの「故郷の磯の香りや桜鯛」が入った。次点の5点句には、徳永木葉さんの「月おぼろ昭和歌謡のユーチューブ」、廣田可升さんの「梅まつり列なす野点ワンコイン」および「牛久大仏ぬっとあらはる朧かな」が並んだ。前日までの春の陽気が真冬に逆戻りしたような天候にもかかわらず、12人が集まり活発な句会を楽しんだ。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「朧」

月おぼろ昭和歌謡のユーチューブ    徳永 木葉

牛久大仏ぬっとあらはる朧かな     廣田 可升

コンクリの古城なれども朧月      杉山 三薬

「故郷」

故郷の磯の香りや桜鯛         廣田 可升

同期皆ふるさと訛り花の宴       嵐田 双歩

故郷は跡形もなし墓じまい       岡田 鷹洋

故郷の花かたかごが首を振る      金田 青水

故郷や柳絮飛ぶ川畑の父        岩田 千虎

「雑詠」

青き踏む癌告知から十余年       須藤 光迷

赤飯に祝合格と胡麻の文字       玉田春陽子

梅まつり列なす野点ワンコイン     廣田 可升

焦土から八十年の芽吹きかな      岩田 千虎

<句会参加者12人>嵐田双歩、岩田千虎、大澤水牛、岡田鷹洋、金田青水、久保道子、杉山三薬、須藤光迷、玉田春陽子、徳永木葉、廣田可升、向井愉里。

(報告 廣田可升)

 

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