酔吟会第172回例会

11人出席「寒四郎」と席題「結」を詠む

首位5点に迷哲「温暖化」、光迷「福寿草」の2句

酔吟会は令和7年の1月例会(第172回)を11日午後1時から江東区の芭蕉記念館で開催した。兼題は「寒四郎」、向井愉里さんから出題された席題は「結」。雑詠を含め投句5句、選句6句(うち特選1句)の結果、首位の5点句に、中村迷哲さんの「温暖化止められぬ星寒四郎」と須藤光迷さんの「余命まだいっぱいあるぞ福寿草」が並んだ。次点の4点句には、玉田春陽子さんの「カツカツと板書ひびけり寒四郎」および「行き先は極楽と決め日向ぼこ」、廣田可升さんの「また覗く転職サイト寒四郎」および「とろとろの結び昆布やおでん鍋」の4句がひしめき合った。兼題の「寒四郎」は難しい季語であり、席題の「結」もなかなか手強いにもかかわらず、高得点句13句の内、兼題句が5句、席題が6句で、雑詠がわずかに2句と、題詠に得点が集まる句会となった。出題者の面目躍如である。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「寒四郎」

温暖化止められぬ星寒四郎         中村 迷哲

カツカツと板書ひびけり寒四郎       玉田春陽子

また覗く転職サイト寒四郎         廣田 可升

寒四郎半袖異人こともなげ         徳永 木葉

み仏は素足におはす寒四郎               中村 迷哲

「結」

とろとろの結び昆布やおでん鍋       廣田 可升

元旦に結びし約束もう忘れ         大澤 水牛

駅弁の元祖はお結び寒の旅         杉山 三薬

大銀杏結ひて初場所大の里         徳永 木葉

縁結びスマホに頼る年男          中村 迷哲

初御籤丁寧に結ぶ細き指          向井 愉里

「当季雑詠」

余命まだいっぱいあるぞ福寿草       須藤 光迷

行き先は極楽と決め日向ぼこ        玉田春陽子

<句会参加者、11人>岩田千虎、大澤水牛、岡田鷹洋、金田青水、杉山三薬、須藤光迷、玉田春陽子、徳永木葉、中村迷哲、廣田可升、向井愉里。

(報告 廣田可升)

 

 

 

This entry was posted in 句会報告. Bookmark the permalink.

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>