第199回番町喜楽会

最高5点に「草相撲」迷哲句

17人参加「穭田」「鹿」を詠む

番町喜楽会は令和4年10月の例会(通算第199回)を1日、東京・九段下の千代田区生涯学習館で開催した。17人から投句があり、15人が顔を揃えた。兼題は「穭田」と「鹿」。選句は6句( 欠席者は5句) で句会を進めた結果、中村迷哲さんの「打っちゃれと客も反身の草相撲」が5点でトップとなり、二席4点には嵐田双歩さんの「姥捨の田ごとの穭うすみどり」をはじめ、須藤光迷、今泉而云、谷川水馬、玉田春陽子、廣田可升さんの6人7句がひしめき合う結果となった。以下、3点が6句、2点が10句、1点が24句であった。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「穭田」

姥捨の田ごとの穭うすみどり            嵐田 双歩

穭田や米粉のパンの試食会             須藤 光迷

陽をはじく穭田続く車窓かな            星川 水兎

「鹿」

鹿の立つ丘の稜線夕焼けて             今泉 而云

秩父路や門扉に鹿の皮を干し            玉田春陽子

赤鳥居背にして鹿の家路かな            廣田 可升

売れ筋は鹿肉カレー道の駅             須藤 光迷

「当季雑詠」

打っちゃれと客も反身の草相撲           中村 迷哲

妻と越す七十の坂温め酒              谷川 水馬

声潜め第九をさらふ夜長かな            廣田 可升

恐竜の眠りは深し芒原               須藤 光迷

続柄は「未届の妻」秋入梅             高井 百子

秋の夜妻と取り合ふ万華鏡             谷川 水馬

星月夜二人暮らしの灯の一つ            玉田春陽子

≪参加者≫【出席15人】嵐田双歩、今泉而云、大澤水牛、金田青水、須藤光迷、高井百子、田中白山、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永木葉、中村迷哲、廣田可升、前島幻水、向井愉里。【投句参加2人】澤井二堂、星川水兎。

(報告 谷川水馬)

 

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