番町喜楽会185回例会

久しぶりの対面句会、「雷」と「向日葵」を詠む

幻水さんの「無人駅」7点、水牛さん「ひやざけ」次席6点

番町喜楽会の令和3年7月の例会(通算第185回)は5日夕、久し振りに九段下の千代田区生涯学習館で対面で開催した。21人から投句があったものの、コロナウイルスの蔓延防止等重点措置が取られていることもあり、欠席者が10人に上った。兼題は「雷」と「向日葵」、投句は3句以上5句以内、選句は6句(欠席者は5句)とした結果、前島幻水さんの「向日葵が迎へてくれし無人駅」が7点でトップ、次席6点に大澤水牛さんの「ひやざけの長命泉といふひびき」が入り、三席は5点で池内的中さんの「妹の背伸びのおしゃれ日傘かな」と、斉山満智さんの「なめらかな母の頬なり雨の通夜」の2句が並んだ。4点は5句、3点も5句だった。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「雷」

雷の品定めする電話越し          斉山 満智

はたた神街を一喝してゆけり        玉田春陽子

竿捨てて逃げ出す子らに雷とどろ      中村 迷哲

遠雷や化粧落せし我が素顔         田中 白山

九十九里遠き沖には夜の雷         星川 水兎

雷に祖母は電気を消しにけり        星川 水兎

「向日葵」

向日葵が迎へてくれし無人駅        前島 幻水

向日葵の海アルプスを浮かべおり      中村 迷哲

「雑詠」

ひやざけの長命泉といふひびき       大澤 水牛

妹の背伸びのおしゃれ日傘かな       池内 的中

なめらかな母の頬なり雨の通夜       斉山 満智

一滴の雨後の雫や合歓の花         田中 白山

五輪硬貨はじく自販機缶ビール       須藤 光迷

半夏生友より届く吟醸酒          堤 てる夫

【出席者】(11人)大澤水牛、金田青水、須藤光迷、高井百子、田中白山、玉田春陽子、堤てる夫、徳永木葉、中村迷哲、廣田可升、前島幻水。【投句参加】(10人) 嵐田双歩、池内的中、今泉而云、斉山満智、澤井二堂、塩田命水、谷川水馬、野田冷峰、星川水兎、山口斗詩子。 (報告・須藤光迷)

 

 

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