酔吟会第151回例会

またもメール句会、「祭」「「柿若葉」に105句

最高7点句の可升、双歩さん、高点句連発

待望の対面句会成るかの期待むなしく酔吟会5月例会(通算151回)は8日開催予定だったのだが、3月例会に続いてメール句会になった。コロナ対策の緊急事態宣言延長が議論されている中、「祭」と「柿若葉」の兼題に21人から105句の投句があった。8日締め切りでメールによる6句選句の結果、最高は7点で、廣田可升さんの「遺影持て神輿見送る漁師町」と嵐田双歩さんの「真っ青な空の眩しき代田かな」の2句が並んだ。次席6点句も2句で可升さんの「二人には広き縁側新茶酌む」と堤てる夫さんの「新築の隣家に新品鯉のぼり」。三席には双歩さんの「跡継ぎのいない銭湯柿若葉」の5点1句。続く4点句は可升さんの「いとま告ぐ信濃の朝や柿若葉」と須藤光迷さんの「行く春や黒板消しを叩く音」の2句だった。この結果が対面句会で披露されたらと、想像してみた。可升さんは最高点句に次席句、4点句。双歩さんが最高点句に5点句と二人の「長打合戦」で、さぞかしどよめきの席になったであろう。そのほか3点句は11句、2点15句、1点25句だった。兼題別の高点句(3点以上)は次の通り。

「祭」

遺影持て神輿見送る漁師町              廣田 可升

リヤカーの子ども神輿の八、九人           金田 青水

お神輿は中止の美文字蕎麦の店            杉山 三薬

老いた父誘い出したり祭りの音            高井 百子

「柿若葉」

跡継ぎのいない銭湯柿若葉              嵐田 双歩

いとま告ぐ信濃の朝や柿若葉             廣田 可升

籠り居の目を楽します柿若葉             大澤 水牛

共白髪叶わぬ夢に柿若葉               工藤 静舟

マヨネーズ付けてどうなる柿若葉           杉山 三薬

白壁の蔵の歳月柿若葉                徳永 木曜

ただいまと孫の声して柿若葉             向井 ゆり

当季雑詠

真っ青な空の眩しき代田かな             嵐田 双歩

新築の隣家に新品鯉のぼり              堤 てる夫

二人には広き縁側新茶汲む              廣田 可升

行く春や黒板消しを叩く音              須藤 光迷

ももひきのやうなズボンに衣替え           今泉 而云

忍び寄るソーラーパネル麦の秋            工藤 静舟

通りにも裏表あり燕来る               玉田春陽子

《参加者21人》嵐田双歩、今泉而云、大澤水牛、大沢反平、大平睦子、岡田鷹洋、金田青水、工藤静舟、久保田操、久保道子、澤井仁堂、杉山三薬、須藤光迷、高井百子、谷川水馬、玉田春陽子、堤てる夫、徳永木葉、野田冷峰、廣田可升、向井ゆり。  (まとめ・高井百子)

 

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